- 2026.10.07
車の名義変更に必要な書類と手順|自分でやれば数千円【税理士監修】

「親が乗っていた車をもらうことになった」「友人から車を安く譲ってもらう」。そんなときに必要なのが、車の名義変更(正式には移転登録)です。
代行を頼むと1万〜3万円かかりますが、自分でやれば、法定費用は普通車で約4,000〜5,000円、軽自動車なら約1,500円で済みます。
初めてだと書類の準備や窓口へ行く段取りで迷いがちですが、この記事のとおりに進めれば大丈夫です。
税理士・行政書士の澤井が、書類の準備から税金・保険の注意点まで、手続きの順番に沿って一緒に確認していきます。
【普通車】名義変更に必要な書類

名義変更の手続きは新しい持ち主の住所を管轄する「運輸支局」で行います。
車を譲る側・もらう側ともに「印鑑証明書」が必要です。
書類に不備があると受け付けてもらえず出直しになるので、出かける前に一覧で確認しておきましょう。
旧所有者(譲る側)が用意するもの
- 自動車検査証(車検証)の原本
- 印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
- 譲渡証明書(旧所有者の実印を押印)
- 委任状(旧所有者の実印を押印。※本人が手続きに行く場合は不要)
新所有者(もらう側)が用意するもの
- 印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
- 自動車保管場所証明書(車庫証明書。発行から概ね1ヶ月以内のもの)
- 委任状(新所有者の実印を押印。※本人が手続きに行く場合は不要)
- 実印
書類ではありませんが、もらう側にはもう1つ用意するものがあります。あなた自身の自動車保険です。
前の持ち主の保険が「本人・夫婦のみ」のように運転する人を限っていると、あなたが運転しても補償されないことがあります。
車を受け取って運転する日までに、あなたの保険をこの車に付けておきましょう。
【今の車を手放して乗り換える方】
あなたが入っている保険の対象を、譲り受けた車に差し替えます(車両入替)。契約の残り期間と等級は、そのまま引き継げます。
【車を初めて持つ方、今の車も残す方】
新しい保険に入ります。
▶ 名義変更後の自動車保険をソコカラに相談する(東京海上日動の代理店)
【軽自動車】名義変更に必要な書類

名義変更の手続きは「軽自動車検査協会」で行います。
軽自動車の必要書類は普通車より少なく、印鑑証明書や車庫証明書は原則要りません。
書類に不備があると受け付けてもらえず出直しになるので、出かける前に一覧で確認しておきましょう。
旧所有者(譲る側)が用意するもの
- 自動車検査証(車検証)の原本
- 申請依頼書(認印を押印。※本人が手続きに行く場合は不要)
新所有者(もらう側)が用意するもの
- 住民票の写し(または印鑑登録証明書。発行から3ヶ月以内のもの)
- 申請依頼書(認印を押印。※本人が手続きに行く場合は不要)
- 認印(※現在はサインでも可となるケースが増えています)
「親が乗っていた軽自動車を、子どもが引き継ぐ」という名義変更も多いと思います。
名義が変わっても、自動車保険は自動では切り替わりません。軽自動車検査協会での手続きとは別に、保険会社への連絡が必要です。
同居している家族の間なら、親の保険の等級を引き継げる場合もあるので、新しく入り直す前に確かめておきましょう。
▶ 名義変更後の自動車保険をソコカラに相談する(東京海上日動の代理店)
※【もっと詳しく】申請依頼書の書き方や、軽自動車検査協会での手続きの流れは、軽自動車の名義変更の記事で詳しく解説しています。
自分で車の名義変更を行う手順【4ステップ】

書類がそろったら、あとは窓口に出向くだけです。普通車の場合、平日に出かけるのは原則3回(警察署に2回、運輸支局に1回)です。軽自動車は、軽自動車検査協会に1回出向けば済みます。
名義変更の手順
- 必要書類を準備する(新旧所有者それぞれで用意)
- 車庫証明書の取得(警察署で申請)★普通車のみ
- 管轄の窓口で申請(運輸支局または軽自動車検査協会)
- 新しい車検証・ナンバープレートの受け取り、税金の申告
▼それぞれ、詳しく解説します▼
ステップ1:必要書類を準備する
上の一覧のとおり、譲る側ともらう側で、それぞれ用意します。印鑑証明書は発行から3ヶ月以内のものしか使えないので、ほかの書類がそろう時期に合わせて取りましょう。
ステップ2:車庫証明書を取る(普通車のみ)
車を置く場所(駐車場)を管轄する警察署で申請します。受け取りまでに3〜7日かかるので、警察署には申請と受け取りで2回出向きます。費用は約2,500円です。
車庫証明書は、発行からおおむね1ヶ月以内に運輸支局へ出す必要があります。受け取ったら、早めに次のステップへ進みましょう。
軽自動車は原則いりません。ただし地域によっては、名義変更が終わったあとに警察署への届出が必要です。
ステップ3:窓口で申請する
普通車は新しい持ち主の住所を管轄する【運輸支局】、軽自動車は【軽自動車検査協会】で申請します。
受付は平日の日中(午前・午後)のみです。
窓口で申請書を書き、そろえた書類と一緒に出します。手数料は普通車が500円、軽自動車は無料です。書類に不備がなければ、窓口での手続きは1〜2時間ほどで終わります。
新しい持ち主の住所が前の持ち主と違う地域(管轄)の場合は、ナンバーが変わります。
- 普通車:車ごと持ち込みます。後ろのナンバーには「封印」というアルミのキャップが付いていて、付け直しは原則として運輸支局でしかできないためです。
- 軽自動車:封印がないので、ナンバープレートだけ外して持ち込めます。
ステップ4:新しい車検証・ナンバーを受け取り、税金の申告をする
新しい車検証を受け取ります。ナンバーが変わった場合は新しいナンバープレートを付けます。普通車は封印も付けてもらいます。
そのあと、近くにある自動車税の窓口で申告書を出します。年式が新しい車は「環境性能割」という税金がかかることがあるので、次の章で確認しておいてください。
最後に、自動車保険の会社にも連絡して、新しい車検証の内容(持ち主やナンバー)に登録を直してもらいましょう。名義変更をしても、保険の登録は自動では変わりません。
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【税理士解説】自分で名義変更する際の費用と「税金」の罠

名義変更にかかる費用は、法定費用だけなら普通車で約4,000円〜5,000円程度、軽自動車なら約1,500円程度です。 (※移転登録手数料500円、ナンバープレート代約1,500円、車庫証明代約2,500円)
しかし、「自動車税のトラブル」と「環境性能割(旧:自動車取得税)」には注意が必要です。
1. 3月末をまたぐと「旧所有者」に税金が請求される!
自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の車検証上の所有者に対して1年分が課税されます。 もし、友人から車を譲り受けたにもかかわらず、手続きを後回しにして4月を過ぎてしまうと、旧所有者である友人の元に数万円の納税通知書が届いてしまい、大きなトラブルに発展します。名義変更は必ず3月中(できれば余裕を持って中旬まで)に完了させましょう。
2. 年式が新しい車は「環境性能割」が課税される
車を無償で譲り受けた場合でも、その車の取得価額(残価率などから算出)が50万円を超える場合は、新所有者に対して「環境性能割」という税金がかかります。年式が新しい車や高級車を名義変更する際は、窓口で思わぬ出費が発生する可能性があるため注意が必要です。
要注意!そのままでは名義変更できないケース

書類を揃えても、以下の状態では名義変更ができません。
- 車検が切れている(有効期限が過ぎている)
- 所有者が「ディーラー」や「ローン会社」になっている(所有権解除が必要)
- 旧所有者が亡くなっており、相続人が手続きをする場合(遺産分割協議書などが必要)
特に、車検が切れている場合は、先に車検を通す必要がありますが、公道を走れないためレッカー車の手配や仮ナンバーの取得など、非常に手間と費用がかかります。
自動車の名義変更でよくある疑問(Q&A)

最後に、手続き中によくある疑問を解消しておきましょう。
Q1. 車庫証明は必ず必要ですか?
A. 普通自動車の名義変更には原則として必須です。ただし、「同居の家族間で譲渡」かつ「保管場所が変わらない」場合は不要なケースもあります。軽自動車の場合は、手続き後に「届出」が必要な地域と、不要な地域があります。
Q2. 印鑑証明書の期限が数日過ぎてしまいました…
A. 残念ながら1日でも過ぎると受け付けてもらえません。「発行から3ヶ月以内」のものを必ず再取得してください。
Q3. 遠くに住んでいる知人から車をもらいます。どうすれば?
A. 旧所有者から「必要書類(印鑑証明・委任状・譲渡証明書)」と「車」を送ってもらえば、新所有者(あなた)が自分の管轄の陸運局で手続きを完結できます。わざわざ旧所有者の管轄に行く必要はありません。
Q4. 名義変更手続きに期限はありますか?
A. 法律上は「事由が発生してから15日以内」に手続きを行う決まりがあります。期限を過ぎても即罰金とはなりにくいですが、事故や税金のトラブルを防ぐためにも早めに済ませましょう。
Q5. 書類不備で却下される一番多い理由は?
A. 「印鑑証明書の住所と、申請書の住所が一字一句合っていない(マンション名の省略など)」や「譲渡証明書の実印が不鮮明・相違している」ケースが多いです。住所は住民票通りに正確に記載しましょう。
まとめ:書類をそろえれば、名義変更は自分でできる
自分で手続きをすれば、代行に頼んだときの1万〜3万円の手数料がかからず、数千円の法定費用だけで済みます。最後に、つまずきやすい点をおさらいしておきましょう。
- 普通車は車庫証明を受け取るまでに3〜7日かかります。最初に警察署へ申請しましょう。
- 窓口(運輸支局・軽自動車検査協会)が開いているのは平日の日中だけです。
- 4月1日をまたぐと、前の持ち主に1年分の自動車税が届きます。3月中に終わらせましょう。
- 譲り受けた車を運転する日までに、あなた自身の自動車保険を用意しておきましょう。
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