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決して良い意味だけじゃない!自動車業界の「ニコイチ」とは?

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一般的に「ニコイチ」と聞くと、仲良しの友達や愛し合うカップルなど「常に一緒にいる」「2人で1人のように仲がよい」というポジティブなイメージを思い浮かべる方が多いと思います。
しかしながら、自動車業界では必ずしもそうとは限らないようです…。ここではクルマに関する「ニコイチ」について解説いたします。

ニコイチの意味

「ニコイチ」という言葉には主に3種類の使われ方があります。

二戸一

不動産業界において、ニコイチ(二戸一)とは「独立した2つ(以上)の家屋が、壁を共有してつながっている建物」の事を表す用語となります。
いわゆる長屋のような建物で、つながっている数に応じて「三戸一」「四戸一」と表現します。

二個一Ⓐ

これが人間関係を表す場合には、2人の人物がまるで1人の存在であるかのように親密であることを表す言葉としても用いられます。
友達やカップル、夫婦に対してのどちらかというと誉め言葉ですね。女友達の場合には「二娘一」と表現されることもあるようです。

二個一Ⓑ

最後はモノに対して用いられるニコイチです。
2つ以上の故障した中古機械などからそれぞれの使用可能な部品を抜き取って組み合わせ、使用可能な1つの製品を作る事を言います。
修理の手法の1つであり、合理的かつリサイクルの観点からも素晴らしい手法である事は間違いありません。自動車業界でも古くから「部品取り車」という呼び方で、故障した車両を工場内に保管し、同一車種の修理依頼が来たときにはそこから部品を供給するという方法が行われてきました。
ちなみに業界によっては「共食い整備」というちょっと怖い呼び方で表されることもあります。

自動車業界におけるニコイチ

前述のとおり、自動車業界においては事故車や旧車などの修理の際に、別の同型車両から外したパーツを用いて正常な車両をくみ上げることを指します。
部品の供給がされていない場合や、修理パーツが高額である場合などに行われてきました。コスト的なメリットもありますし、再利用というエコの観点からもこの手法自体は素晴らしいと思います。

現在では、解体車両から再生可能な部品を取外し、中古部品として流通させるのが一般的となり、その結果修理工場もわざわざ「部品取り車」を保管してまで中古パーツを使用しての修理をする事は少なくなってきましたが、中古パーツの利用は様々な観点から業界全体で推奨されています。

ではなぜ、良い意味ではない「ニコイチ」が自動車業界にはあるのでしょうか?具体例を用いて説明致します。

安全性に不安が残るようなケース

フロントを事故で損傷した事故現状車と、リアを事故で損傷した事故現状車があるとします。この2つのクルマをそれぞれ真ん中で切断し、損傷の無いそれぞれを溶接してしまえば損傷の無い1つのクルマが誕生します。
嘘のような極端な例ですが、海外ではいまだ行われている手法なんです。どんなに見た目は綺麗でも、クルマの骨格であるフレームを切って、くっつけただけの車両には安心して乗れないのではないでしょうか?

このようにその仕上がりが安全基準に満たないものや、不安が残るものを指して「ニコイチ」と表現する事があります。

犯罪に巻き込まれてしまうケース

減少傾向にあるとはいえ、認知されているだけでも7143件もの自動車盗難が2019年にあった事はご存じでしょうか?この盗難車両の多くが、発見時に実はあるニコイチ手法を施されているのです。

クルマにはその個体識別のために車台番号が刻印されています。
またコーションプレートと呼ばれるプレートもエンジンルーム内に貼り付けられています。
これらがある為、盗難車をそのまま使用していると、例えナンバープレートを付け替えてもボンネットを開けてしまえばナンバーと車両が適合しない事が明らかになってしまうのです。

そこで同一車種の事故現状車や水没車などを安価で購入し、その車体がら車台番号などを切り取って盗難した方の車両に貼り付け、カモフラージュする加工を施す事が一般的になっています。この悪質で違法な行為を「ニコイチ」や「目玉抜き」と言うのです。

知らずに買ったクルマがこの盗難車両だった場合であっても、もちろん善意の第三者という事にはなると思いますが、証拠品として没収などその被害は甚大です。

まとめ

いかがだったでしょうか?本来はとても合理的かつ環境に配慮した素晴らしい手法であり、そのうえ大多数の修理工場さんはユーザーさんの経済負担をより軽減するために中古部品を積極活用されています。

それが一部の犯罪者や悪徳業者のせいで、卑劣な違法行為に使われることが残念でなりません。更なる安全基準遵守への取組みや防犯機能の充実などにより、「ニコイチ車」という名称が「優良工場さんがエコな手法で修理・点検をしたクルマ」として使われる日が来ることを望みます。

この記事を書いた人

広報部として、日々車に関するあらゆるノウハウを学ぶ。 おもに、車に起きるトラブルの対処法やお役だち成功など、車の豆知識に関するコラムを執筆。

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