- 2022.06.30
事故車を下取りに出す場合の注意点とは?事故車買取についても解説
新車に買い替えたいものの、自分の車が事故車であるという場合、ディーラーに下取りしてもらうことは可能なのでしょうか。
ここでは事故車の下取りについての現状をご説明したうえで、下取り以外の方法についてもご紹介します。

事故歴と修理歴、修復歴の違い
事故車の下取り価格を知る際に重要となってくるのが「事故歴」と「修理歴」、「修復歴」です。それぞれ混同されがちですが、意味合いが異なります。
事故歴
事故歴とは、自動車が事故に遭った際に、その事故の記録が残ることを指します。
記録には、交通事故、自損事故、自然災害による損傷などが含まれます。事故歴がある車は、通常の中古車と比べて価値が下がることが多いです。
修理歴
修理歴は、事故や故障によって車が修理された履歴のことです。
修理歴は、車の外装やエンジン部分などの非骨格部分が修理された場合に付きます。例えば、ドアの交換やエンジンの修理などが該当します。修理歴がある車は、事故歴と比べると影響は小さいものの、下取り価格が若干下がることがあります。
修理歴
修復歴とは車の骨格部分が損傷し、それを修理した履歴のことです。骨格部分とは、車のフレームやクロスメンバー、ピラーなどの主要な構造部分を指します。修復歴のある車は、事故車とも呼ばれ、市場価値が大きく下がることが多いです。
事故車の下取り価格は安くなる可能性が高い
事故車の下取り額は一般的に大幅に下がる傾向があります。これは、車の安全性や信頼性が低下し、中古車市場での需要が低くなるためです。
事故車であるため、下取り価格が安くなる可能性が高いというデメリットもあります。ここでは、修理歴、修復歴がついた車の下取り価格の影響について解説していきます。
修理歴がある車は下取り額が低くなる傾向にある
修理歴とは、ドアの交換やエンジンの修理など非骨格部分の修理が行われた履歴を指します。修理歴がある車は、修復歴に比べると影響は小さいものの、下取り価格が若干下がることがあります。
非骨格部分の修理が行われているため、完全に修復されているとは限らず、将来的に問題が発生するリスクがあるからです。
また、市場での需要が若干低いため、下取り価格が若干下がる傾向があります。
修復歴がある車は、中古車市場で避けられることが多い
修復歴とは、車の骨格部分にあたる部品を交換または修理した履歴を指します。修復歴がある事故車は、下取り価格が大幅に下がるか、場合によっては下取り価格が付かないことが多いです。
車の骨格部分に損傷があると、修復しても完全に元の状態に戻すのが難しいため、安全性や耐久性が低下します。以下の骨格部分が修理または交換された場合、修復歴が付くことになります。
- クロスメンバー(フロント・リヤ)
- サイドメンバー(フロントの一部・リヤ)
- リヤフロア(トランクフロア)
- ピラー(フロント・センター・リヤ)
- インサイドパネル(フロント)
- ダッシュパネル
- センターフロアパネル
- フロア
- ルーフパネル
- ステップインナー
修復歴がある車は、走行中に問題が発生するリスクが高く、買い手にとって大きなリスクとなります。また、市場での需要が低いため、下取り価格が大幅に下がる傾向があります。
修理未実施の事故車の下取り額への影響
修理未実施の事故車も修理費用がかかるため、下取り額が低くなる傾向にあります。軽い事故で修復歴がつかない場合でも、修理費用が発生するため、下取り額が下がります。
ただ、自分で修理に出してから下取りしてもらう場合、一般的に修理費用が高くなることが多いため、避けた方が良い場合多いです。
高級車の場合、修理に出した方が有利に働く場合もあるので、費用対効果を考えて修理すべきか考えましょう。
事故歴は隠せない
事故歴のある車は、修理の痕跡が必ず残ります。フレームや骨格部分に修理が行われた場合、専門の査定士がチェックすれば事故歴を見抜くことができます。
また、買取店と交わす契約書には事故歴や修復歴を告知する義務が記載されており、隠して売却すると契約違反となる可能性があるので注意しましょう。
契約違反により、買取店とのトラブルに発展する場合もあります。
ディーラーでの事故車の下取り額は最低限に抑えられることが多い
ディーラーの下取りは新車を購入する際の便利なサービスですが、新車販売の一環として提供されるサービスであるため事故車を含む車の下取り額は最低限に抑えられることが多いです。
そのため、少しでも高く車を売りたい場合や、事故車の処分に悩んでいる場合には、ディーラーの下取りは最適な選択肢ではないかもしれません。
事故車の下取りに関する具体的な情報を提供し、その影響と理由を詳しく説明します。
下取りは新車購入が前提の場合が基本
ディーラーは新車販売が主な目的であり、下取りはそのサービスの一環としたものです。多くの場合、車の引き取りだけを依頼することは難しく、下取りを依頼したディーラーで新車を購入する必要があります。
また、基本的にディーラーの下取りは、車が動く状態であることを想定しているため、動かないレベルの車を下取りしてもらおうとしても断られる可能性があります。
仮に引き取ってもらえるとしても引き取ってもらえるだけで、下取り価格が付かないこともあるので事前に知っておきましょう。
下取り車は中古車オークションに流される
ディーラーで下取りされた車は、多くの場合、中古車オークションに出品されます。中古車販売店がオークションで車を購入し、ディーラーに利益が入る仕組みです。一般的な中古車買取店でも同様のプロセスが行われます。
事故車や修復歴のある車は、事故車の安全性や信頼性が低下し、中古車市場での需要が低くなるためオークションでの売却が難しいため、下取り額が大幅に下がります。
そのため、お得に車を手放したい場合は、買取業者に依頼することが適している場合があります。
廃車になる場合の費用負担
事故車が廃車になる場合、引き取り自体は無料でも、レッカー代や廃車手続きの代行費用などの費用は自己負担になることも少なくありません。
事故車の下取りにおいて、自走ができない場合はレッカー費用が発生するため、動かないレベルの事故車は下取りに出さないほうが良いでしょう。
事故車は買い取ってもらうこともおすすめ
事故車で少しでも得をしたい、損をしたくないと思う方は、業者に買い取ってもらうこともおすすめです。
事故車を買い取ってくれる業者としてはおもに下記の2種類が挙げられます。
- 中古車販売業者
- 廃車・事故車買取専門業者
中古車販売業者でも事故車の買取価格は安くなる可能性が高い
事故車を買い取ってくれる業者としてまず挙げられるのが中古車販売業者ですが、こちらでも普通の中古車と比べると事故車の買取価格は安くなる可能性は高いです。
軽微な事故ならそれほど大きなマイナスにはならないかもしれませんが、動かない事故車となると買取価格をつけてもらえないこともあるでしょう。
高値買取を期待するなら廃車・事故車買取専門業者がおすすめ
事故車を少しでも高く買い取ってもらいたいと考えるなら、廃車・事故車買取専門業者での買取がおすすめです。
廃車・事故車買取専門業者は、事故車・故障車・不動車などの損害車ばかりを専門的に買い取っている業者なので、軽微なレベルの事故車はもちろん、たとえ動かない事故車であってもパーツや鉄資源に対して価格をつけてくれる可能性が高いです。
無料で出張査定をしてくれる業者もありますので、たとえ動かない状態の事故車であっても一度問い合わせてみましょう。スクラップにするしかないと思っていたような事故車でも、思わぬ価格を提示してもらえるかもしれません。
事故車を買取業者で売却する際の注意点
事故車を買取業者で売却する際には、以下の点に注意しましょう。
- 事前に買取相場を確認する
- 複数の買取業者に査定を依頼する
適切に対処することで、事故車の売却をスムーズかつ有利に進めることができます。
事前に買取相場を確認する
事故車を買取業者に売却する際には、必ず事前に買取相場を確認しておくことが重要です。理由は、相場を把握することで、適正な価格で売却できるかどうかを判断できるためです。
車種や年式、走行距離が近い車の相場を調べることで、適正な価格を知ることができます。事故車の場合相場を知ることは難しいかもしれませんが、なるべく条件に近いものの価格を知っておくと、交渉しやすいです。
複数の買取業者に査定を依頼する
業者ごとに査定額が異なるため、最高値を提示する業者を見つけることができるため、なるべく複数業者に見積もりを取るようにしましょう。
高い査定額を提示した業者と交渉し、さらに条件を引き出すことができます。
注意点として、すべての買取業者が事故車を取り扱っているわけではないため事故車の取り扱いがあるかどうかを確認しておきましょう。事故車や廃車の買取を専門にしている業者を選ぶことで、高値での売却が期待できます。
事故車は下取りだけでなく買取もおすすめ
事故車であっても下取りに出すこと自体は可能なケースは少なくありません。しかし、事故車の下取り価格は安い可能性が高く、動かない事故車では下取りできないことも多いです。
事故車であっても少しでも価値をつけてほしいと考えるなら、事故車などの買取を専門的に取り扱っている廃車・事故車買取専門業者に買い取ってもらうこともおすすめです。
車買取「ソコカラ」では、事故車や水没車などあらゆる車の買取を行なっています。事故車でもパーツや資源としての価値があり、海外への独自の販路があるため、高額買取が可能です。
見積もりや廃車手続き、レッカー費用も無料なので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修者
澤井 勝樹
「株式会社はなまる」監査役。1975年生まれ。10年近く会計事務所で経理総務全般の経験を積みながら、税理士、行政書士登録。その後、IT系ベンチャー企業のIPOの準備に携わるなど活動。現在はインターネットとクルマの可能性を世の中に伝えたいとソコカラコラムを執筆中。家族・食べること・愛車のセレナが大好き。おもに廃車の手続きや税金に関するコラムを執筆している。
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