- 2024.10.25
車の窓が閉まらない原因とは?解決方法や修理のコストなどを解説
車を運転している最中に、何らかの故障によって窓が閉まらない状況に陥るケースがあります。窓が閉まらないと外から危険なものが入り込んできたり、冷静な運転が難しくなったりするリスクがあります。本記事では、車の窓が閉まらない原因や対処法について解説します。万が一の事態に備えて、この機会に車の窓が閉まらないときの解決策を確認してみてください。

車の窓が閉まらない原因とは?
車の窓が閉まらない原因には、いくつかのパターンが考えられます。原因が特定できればスムーズに問題を解決し、大きな事故につながる可能性を低減できます。以下では、車の窓が閉まらないときの主な原因を紹介します。
窓を開閉するスイッチの不具合
車の窓が閉まらない場合、窓を開閉するパワーウインドウを動かすスイッチに、何らかの不具合が起きてるケースが考えられます。スイッチを押しても手応えが感じられない、スイッチの付近から異音がする、運転席のスイッチのみ動かないなどの症状がある場合には、スイッチに問題がある可能性が高いでしょう。
例えばスイッチの内部で何かが詰まっていたり、動作に必要な部品が破損していたりするケースがあります。まずはスイッチ周りをチェックし、目にみえる範囲で問題がないか確認してみましょう。
レギュレーターが劣化している
窓ガラスを上下させるレギュレーターが劣化している場合にも、窓が閉まらなくなる可能性があります。レギュレーターとは、一定の電源を安定して供給するための電子部品であり、電圧・電流の安定化によって窓ガラスの動きを制御します。窓の動きが遅かったり、途中で停止したり、異音が発生したりする場合には、レギュレーターに問題がある可能性が考えられます。
レギュレーターは熱に弱いため、排熱性が悪い状態が続くと故障の原因になります。ワイヤー式のレギュレーターの場合、ワイヤー切れるとまったく動作しなくなるケースもあるでしょう。ギア式のレギュレーターも、熱などによってギアが破損することで、正常な動作ができなくなります。
モーターに問題がある
窓を開閉する動きを制御するモーターに問題がある場合にも、閉まらなくなる可能性があります。モーターが正常に動かないと、ワイヤーを巻き上げる力が足りなかったり、アームを動かすことができなかったりして、窓が閉まらなくなります。窓の開閉の動きが遅い、異音がするなどの症状の場合、モーターのチェックが必要になるでしょう。
モーターそのものが摩耗していたり、寿命によって安定した電気供給ができなかったりするケースが多いです。
バッテリーの電圧が弱くなっている
長年使用したバッテリーは、性能が低下し、電圧不足に陥ることがあります。その結果、パワーウィンドウなどの電装品が正常に作動しなくなる場合があるのです。バッテリーの電圧低下は、エンジンやその他の電気系統にも悪影響を及ぼすため、早めの交換が肝心です。しかし、走行中にパワーウィンドウが作動しない時は、バッテリーではなく、オルタネーターの故障を疑うべきでしょう。
関連記事:バッテリーが上がってしまう原因って?普段から注意しておくべきポイントも解説
窓枠のゴム部分が痛んでいる
窓枠のゴム部分(ウェザーストリップ)の劣化があります。経年劣化により、窓ガラスがスムーズに動くためのゴム部分が硬化したり、ひび割れたりすることで、パワーウィンドウの作動不良につながることがあります。さらに、窓枠の隙間には埃やゴミが溜まりやすく、これがウィンドウの動きを妨げる要因にもなります。そのため、窓が開閉しにくい、あるいは全く開かなくなってしまった場合は、ウェザーストリップの清掃や、必要に応じて交換を検討しましょう。定期的な点検とメンテナンスで、快適なドライブを続けましょう。
窓や窓周辺の凍りついている
寒い冬の朝、車を屋外に長時間駐車していたら、窓ガラスが凍り付いて、パワーウィンドウが動かなくなってしまうことってありますよね。そんな時は、エンジンをかけて車内を暖めてから、パワーウィンドウを操作しましょう。暖房で車内が温まり、凍結が解けてからなら、スムーズに窓が開閉できるはずです。
しかし、凍ったまま無理にパワーウィンドウを動かそうとすると、故障の原因となる可能性があります。大切な愛車のトラブルを防ぐためにも、安全に配慮した操作を心がけましょう。
車の窓が閉まらないときの応急処置
外出中や走行中に車の窓が閉まらなくなった場合、安全を確保するために応急処置が必要です。窓が閉まらないまま放置していると、さまざまなリスクにさらされる可能性があるでしょう。以下を参考に、車の窓が閉まらないときの応急処置の方法を確認してみてください。
原因を特定する
車の窓が閉まらない場合、上記で紹介したがいずれかが原因である可能性が高いです。車を安全な場所に停車させたうえで、それぞれの状況を確認し、不具合の原因を特定します。目にみえるレベルで異常以上がある場合には、そのまま修理できる場所まで移動できるのか考えて、必要に応じてロードサービスを利用します。
レギュレーターやモーターは素人目での確認が難しいため、ディーラーやカー用品店でプロにみてもらうと良いでしょう。その際にも安全な走行が可能なのか確認し、難しいと判断される場合には救助を呼ぶのがポイントです。
窓を持ち上げてテープなどで固定する
窓が閉まらない場合、そのままの状態で走行すると、さまざまな危険に見舞われる可能性があります。窓を開いたままで走ると、外から小石などが入り込み、けがの原因になることも考えられます。また、車内のものが風によって飛ばされて、ほかの車に接触するなどの事故につながる可能性もあります。
そのためまずは窓を自力で持ち上げ、テープなどを貼って固定することが重要です。窓が勝手に開かないようにすることで、危険物が入ったり出ていったりといったリスクを抑えられます。
修理が完了するまで乗車は避ける
窓が閉まらない状態で乗車し続けることには、多くのリスクがあります。そのため原因を突き止めても、修理が完了するまで乗車は避けましょう。窓が閉まらなくても走行はできるため、「とりあえずテープで固定したまま運転しよう」と考えてしまうケースも多いです。しかし、固定した窓が突然開いて、トラブルを起こす可能性はゼロではありません。
また、窓に問題がある車は、そのほかの部分も劣化などによって故障しているケースも想定されます。安全な運転を心がけるためにも、まずは修理業者にみてもらい、完全に直すことを優先しましょう。
閉まらない窓の修理方法
閉まらない車の窓は、修理対応が必要です。修理して原因を取り除くことで、ようやく通常通りに使えるようになります。以下では、車の窓が閉まらないときの修理方法の基本を解説します。
窓の故障は個人で修理できない
車の窓に関するトラブルは、基本的に個人で対処はできません。車の窓を操作する部品は内部にあるため、素人の手で交換や修理は困難です。無理に修理をしようとしても、車体の破損などにつながり、結果的により大きな問題に発展する可能性があります。仮に車の修理が得意な人でも、窓が閉まらないときには、プロに任せて専門的な方法による修理を依頼しましょう。
ディーラーや修理店に車を持ち込む
窓が閉まらない場合には、一般的にディーラーやカー用品店、車の修理店などに持ち込みます。整備士の目で状況を判断し、適切な修理方法をみつけてもらう必要があります。故障の原因が不明な場合には、さらなるトラブルを防ぐために、早めに修理業者に車を持ち込みましょう。持ち込みの際には車の窓をしっかりと固定し、安全性を確保するのも重要です。
車の窓が閉まらない場合の修理費用
車の窓が閉まらない場合、修理が必要になるケースがほとんどです。故障の原因によって修理費用が異なるため、事前に目安をつけておくと良いでしょう。以下では、車の窓が閉まらない原因を解決するためのコストについて解説します。
修理費用については、以下を目安にしてみてください。
項目 | 費用 |
スイッチに問題がある場合 | 10,000〜30,000円程度 |
レギュレーターに問題がある場合 | 10,000〜40,000円程度 |
モーター問題がある場合 | 20,000〜30,000円程度 |
車の窓ガラスに問題がある場合 | 15,000〜30,000円程度交換:100,000円程度 |
スイッチに問題がある場合の修理費用
窓の開閉に使うスイッチに不具合がある場合、部品の交換などによる修理が必要になります。一般的には10,000〜30,000円程度の修理費用がかかるため、事前に金額を確認しておきましょう。複数のスイッチに不具合がある場合、修理費用がかさむことが予想されます。まだ不具合が起きていなくても、プロの目でみると故障寸前になっているケースもあります。
修理の回数が増えるとそれだけ手間になるため、故障の可能性があるスイッチは、まとめて交換するのも1つの方法です。
レギュレーターに問題がある場合の修理費用
レギュレーターに原因がある場合、内部で使用しているワイヤーやギアを交換して対処する方法が一般的です。ワイヤーやギアが完全に壊れている場合、修理では対応しきれず、新品への交換となります。交換費用は、10,000〜40,000円程度が見込まれます。レギュレーターが原因の場合、潤滑油として使われるグリス不足が動作不良を起こしているケースもあります。
その場合、グリスを塗り直すだけの簡単な作業で解決するため、修理費用がほとんどかからない可能性もあります。まずは内部をみてもらい、レギュレーターの状況をチェックしたうえで対処法を相談しましょう。
モーター問題がある場合の修理費用
モーターが不具合を起こしている場合には、新品への交換が必要です。壊れている部分をピンポイントで修理するのではなく、モーターそのものを入れ替えるため、作業自体は簡単に済むことが多いです。モーター交換にかかる費用相場は、20,000〜30,000円程度です。モーターは長く使うほど故障の可能性が高まるため、定期的な交換が必要になると考えておきましょう。
車の窓ガラスに問題がある場合の修理費用
車の窓ガラスに傷や破損などがある場合、閉まらない原因の修理と一緒に対処することも考えられます。車の窓ガラスが丈夫な素材でできていますが、些細なトラブルで傷がつくことも多いです。傷が原因となって割れる可能性もあり得るため、修理もしくは交換対応をしましょう。車の窓ガラスの修理費用は、15,000〜30,000円程度です。
交換の場合には、100,000円程度かかる場合もあります。また、万が一フロントガラスに傷やヒビが入っている場合には、早急な修理が必要です。フロントガラスの傷は走行中の視界を妨げ、事故の原因になります。小さな傷も時間が経つにつれて大きくなるため、安全な走行が困難になるでしょう。傷が小さくて修理費用が安く済むうちに、対処することがおすすめです。
複数の修理が必要な場合には費用も高くなる点に注意
車の窓が閉まらない原因は、1つとは限りません。複数の不具合が同時に発生した結果、トラブルに発展しているケースも想定されるでしょう。スイッチ、レギュレーター、モーターの同時交換・修理が必要な場合には、相応のコストがかかります。しかし、安全に走行するためには、故障している部分をすべて修理する必要があります。
このような事態を想定して、普段から車の修理にかかる費用は準備しておくのが重要です。どうしても修理費用が捻出できない場合には、車の買取に出すことも1つの方法です。
パワーウィンドウの故障を放置した場合のリスク
車の窓が、突然落ちてしまう「窓落ち」というトラブルをご存知でしょうか?パワーウィンドウの故障が原因で起こるこの事故は、いつ、どこで発生するか予測できません。運転中に窓が落下すれば、ドライバーや同乗者への怪我、ひいては事故につながる危険性も秘めています。少しでも窓の動きに異常を感じたら、すぐにディーラーや整備工場に相談し、早めの点検・修理を心掛けましょう。安全なドライブのために、日頃の点検は欠かせません。
修理費用次第では車を買取に出すのもおすすめ
車の窓が閉まらないトラブルを解決するためには、多くの修理費用がかかるケースもあります。すでに長期間使用している車の場合、修理費用の総額と状態次第では、買取に出すこともおすすめです。
再び窓が閉まらないトラブルが起きないとは限らない
一度問題が発生した車は、再び窓が閉まらないトラブルを起こさないとは限りません。長期間の使用によって車全体の部品が劣化している場合、今度は別の窓に問題が発生するケースも想定されるでしょう。そのため修理したばかりなのに、また窓の不具合で走行できなくなるパターンもあり得ます。
「また故障するかも」という不安を抱えながら使うのは、ストレスの原因にもなります。そのため使用年数や走行距離によっては、この機会に買取に出すことも検討されます。
窓が閉まらない程度の不具合なら、高額査定の可能性も高い
窓が閉まらない不具合を抱えていても、買取サービスによっては高価買取に期待できます。そのほかの部分に問題がなく、丁寧にメンテナンスがされていれば、高く売れる可能性は十分にあるでしょう。買取価格が高くなれば、その分のお金を新車の購入費にあてられます。より良い車を安く入手するきっかけになるため、買取に出す計画を立ててみるのもおすすめです。
Web査定ができれば自宅にいながら見積りが可能
窓が閉まらない状態の車を運転するのは難しく、買取に出しづらい点が悩みになります。しかし、Web査定ができる買取サービスなら、自宅にいながら車の見積もりを確認できます。車種やメーカー、年式などを入力することで、簡易的な査定が可能です。クルマ買取サービス「ソコカラ」は、20秒で完結する簡単査定を実施しています。
無料で査定が可能なので、まずは自分の車にどのくらいの値段がつくのか、「ソコカラ」のホームページにある無料査定サービスでぜひご確認ください。
窓が閉まらない車の買取は「ソコカラ」にご相談を!
窓が閉まらないトラブルを抱えている車は、安心して使い続けることが難しいです。そのため窓のトラブルをきっかけに買取に出して、新車に乗り換えるのがおすすめです。クルマ買取サービス「ソコカラ」では、窓が閉まらないトラブルを抱えた車も買取対象になります。軽度の故障のみの場合には、高額買取も可能です。
また、「ソコカラ」は廃車や事故車などにも値段がつくため、買取拒否された車もぜひご相談ください。どんな車でも10,000円以上の買取保証がついているので、新車を買う資金にプラスできます。10年以上・10万km以上走った車でも問題なく買取を行えるため、古いものだからと諦める必要はありません。
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この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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