- 2022.07.12
スーパーカーを廃車にして観賞用に保有することはできるのか?
フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンなど、それぞれ違った魅力が輝くスーパーカー。一度保有したらずっと傍に置いておきたいものです。
そんな望みを叶える手段として、鑑賞用に保有するという道があります。実際にそんなことができるのか、廃車後に車を保有する方法を解説します。

廃車後もスーパーカーを保有することは可能?
乗らなくなっても、廃車手続きをしないと自動車税をはじめとした維持費が発生します。維持費を削減するには廃車にするという方法があります。廃車後も車を保有できるのか、解説します。
廃車手続きをしても車を保有できる
廃車手続きをした後も、スーパーカーを保有することはできます。
廃車=車を壊して手放すというわけではありません。廃車手続きは、あくまでも車籍を抹消するものですので、廃車手続き後も車を元の形のまま保有できるのです。
しかし、廃車手続きをしたら公道を走ることはできません。移動する場合はレッカー車や積載車を利用する必要があります。
パーツだけを飾ることも可能
愛着はあるけど、車を保管するスペースがない…。
そんな場合は、車のパーツだけを飾ることも可能です。自動車の解体業者と相談して、欲しいパーツだけ引き取るようにしましょう。
ホイールやエンブレム、ステアリングなど、スーパーカーはパーツだけでも存在感があります。愛着のあるパーツだけを残して、インテリアにするのもおしゃれでしょう。
スーパーカーを廃車後に保有する方法
スーパーカーを廃車にした後に保有する方法を解説します。通常の廃車手続きだけでは終わりませんので、注意しましょう。
廃車手続きをする
廃車手続きには「永久抹消登録」と「一時抹消登録」の2つがあります。今後一切乗る予定がなく、動力部分が不要な鑑賞用としてのみ保有するなら永久抹消登録を選びましょう。
永久抹消登録を選ぶと「解体」か「滅失・用途廃止」の2種類をさらに選びます。鑑賞用にするなら、後者の滅失・用途廃止を選んでください。
車の写真と、使用目的を記載した申立書の提出を求められますので、事前に準備しておきましょう。
一時的に別のスーパーカーに乗りたい、いずれは子どもに譲りたいなど、公道を再び走る可能性があるなら、一時抹消登録を選びます。
一時抹消登録であれば「中古新規登録」により、再び公道を走ることが可能です。車庫証明をとり、車検を再度通す必要があるなど、手間はかかりますが、任意のタイミングで車を復活させることができます。
車の解体を業者に依頼する
エンジンやバッテリーなど、車の動力部分が不要な場合は、車の解体を業者に依頼します。永久抹消登録をして鑑賞用にするなら、動力部分は抜いてしまった方が、メンテナンスの費用や手間がかかりません。
車の解体をする場合は、必ず専門業者に依頼しましょう。自動車リサイクル法にのっとった解体業の許可が必要なため、個人で解体すると違法になってしまうからです。
展示したい場所に運び入れる
動力部分を抜いた車は当然動かなくなります。レッカー車や積載車によって展示したい場所まで運び、搬入しましょう。
搬入後は移動が難しくなります。事前に置く場所や角度など、しっかりと決めておくようにしましょう。
廃車にしたスーパーカーを保有する際の注意点
スーパーカーを廃車にする際と、廃車後の注意点をまとめました。大切な愛車を守るために、ぜひ意識しましょう。
廃車手続きの方法をよく検討する
廃車手続きのうち「永久抹消登録」を選ぶと、再び公道を走ることはできません。エンジンをはじめとした、動力部分が完璧に保存されていても同様です。
そのため、廃車方法を選ぶ際は先のことも考えて決めることが重要です。少しでも再度走らせる可能性があるなら、一時抹消登録を選びましょう。
動いたとしても公道は走れない
永久抹消登録を選んだ場合も、動力部分をそのまま残せます。しかし、正常に動作したとしても、公道を走ることはできません。少しの距離でも走行はできませんので、移動が必要な場合は、移動方法や手続き順序をよく検討しましょう。
駐車場や私有地内など、公道以外の場所であれば走行は可能です。
盗難の被害に注意
スーパーカーは目立つため、持ち主や保管場所が特定されやすいです。廃車後もそれは変わりません。「動かないから盗難はされないだろう」とは思わずに、今までと同様のセキュリティで守ってあげましょう。
エンブレムやホイールだけでも価値があり、持ち去られてしまうリスクがあります。
【まとめ】
スーパーカーを観賞用に保有するなら正しい廃車手続きが必須
抜群の存在感と美しいボディが魅力のスーパーカー。コストを抑えつつ保有し続けるなら、廃車後に鑑賞用として展示するのがおすすめです。
鑑賞用にするなら、廃車手続きの方法を正しく選び、必要に応じて業者に解体してもらいましょう。動力部分がなくなれば、ボディの手入れやタイヤの空気圧の管理のみで、ずっとスーパーカーを傍に置いておけます。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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