自動車タイヤの空気圧、大丈夫?適切なメンテナンス方法を大公開

タイヤは車の走行においてその安全性を左右するとても重要なパーツです。
しかしながら夏・冬タイヤの付け替えをした時や、ガソリンスタンドでスタッフの方から勧められた時など以外に、タイヤの空気圧点検を習慣化している人は少ないのではないでしょうか?
本来タイヤの空気圧については、主要タイヤメーカーは月1回程度の点検を推奨しています。 ここでは不適切な空気圧で走行をするデメリットを説明する事で、改めて定期点検の必要性をお伝えしたいと思います。
目次
適正な空気圧とは?
タイヤの種類やサイズが同じでも、車種によって適切な空気圧は異なります。
最適な空気圧は自動車メーカーが設定していて、それを一般的に「車両指定空気圧」等と呼んでいます。車両指定空気圧の確認方法については、運転席ドア開口部付近の目立つ箇所に貼られているシールにその数値が記載されています。

なぜ月1回も空気圧点検が必要?
タイヤの空気はタイヤゴムの性質上、自然に抜けてしまいます。1か月で5~20kpaも低下するとされているため、月1回程度の点検が推奨されています。
不適切な空気圧での走行による悪影響
空気圧は高すぎても低すぎてもいけません。
主な影響をそれぞれのケース毎に挙げてみましょう。
1.空気圧過多の場合
- 偏摩耗(センター摩耗)が発生しやすく、タイヤの早期劣化を招く
- 傷を受けやすくなり、コード切れやバーストが発生しやすくなる
- 乗り心地が悪化する(跳ねる感じがする)
2.空気圧不足の場合
- 偏摩耗(片減り)が発生しやすく、タイヤの早期劣化を招く
- ヒートセパレーション※1が発生しやすくなる
- ハイドロプレーニング※2が発生しやすくなる
- 燃費が悪化する
- 乗り心地が悪化する(スタンディングウェーブ現象※3)
※1 異常発熱により、トレッドゴムとブレーカーや、カーカスとブレーカーが剥がれた
状態のこと
※2 濡れた路面を高速で走行した際にタイヤと路面との間に水膜ができることによって
浮いた状態になり、ハンドルやブレーキがコントロールできなくなる現象のこと
※3 タイヤを横から見たときに接地面より後ろが波うつように変形してしまう現象のこと。放っておくと、タイヤがバーストしてしまいます。
空気圧の点検方法と注意事項
空気圧の点検はガソリンスタンドやカー用品店、ディーラーなどで依頼する事が可能です。またセルフのガソリンスタンドなどでご自身でも簡単に行えます。
1.車両指定空気圧を確認する
運転席開口部付近のシールが見つからないなど、わからない場合は取扱説明書で確認しましょう。また、純正タイヤサイズ以外のタイヤに変更している場合は、車両指定空気圧が異なります。事前にタイヤ購入店舗などで確認しておきましょう。
2.エアバルブのキャップを外す
タイヤ側面のエアバルブのキャップを外します。キャップはなくしやすいので注意してください。タイヤ4本のうち、どこから始めても問題ありません。
3.エアゲージで測定する
ホースの先をエアバルブにあてて空気圧を測定します。押しあてる角度が悪いとエアが抜けてしまうので注意してください。
また長距離走行後などタイヤの温度が温まった状態では、熱膨張により空気圧も高くなっていますので、点検はタイヤが冷えている時に行いましょう。
4.空気圧の調整
測定値に応じて、車両指定空気圧に調整します。エアゲージにある「+」「-」表示のボタンなどで適正値に合わせてください。
高速走行時など車両指定空気圧より高めの設定を推奨する場合もありますが、上限は10%程度(0~20kpa程度)までにしてください。
5.エアバルブのキャップを取付け
最後にエアバルブのキャップを取り付ければ空気圧の調整は完了です。その他にもバルブからの空気漏れやホイールの変形など、異常が無いか、確認をする習慣をつけておきましょう。
また、スペアタイヤについても同様に確認をしておきましょう。
安全で快適なカーライフを送る為に
タイヤの点検と調整は安全で快適なカーライフを送る為には欠かせないものです。
自転車のタイヤなら空気が抜けると負荷が大きくなってきて、乗り心地に影響するためすぐに空気を入れようとなるのですが、車のタイヤの場合はなかなか違和感をつかむ事は難しく、習慣化していないとついつい忘れがちです。
ですが、車の空気圧調整を行わないと様々な悪影響が出てきますので、こまめな点検を心掛けましょう。
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