フロントガラスにひびがある場合、車検って通るの?

車検に合格しないと車は公道を走ることができません。車検の際、フロントガラスにひびが入っていると、ひびの状態によっては視界不良を判断され、不合格になってしまう可能性があります。
この記事ではフロントガラスにひびが入った場合の車検についてと、ひびの補修条件についてご紹介します。
目次
車検での判断基準
フロントガラスにひびがある場合に、気になるのは車検での判断基準です。少しでも傷があれば車検に通らないのか、それとも傷の大小で異なるのか、どちらなのでしょうか。
1. 運転手の視野を確保できること
大前提として運転手の視野を確保できることは必須条件です。「よく見れば見える」という状態ではなく、普通に運転していて一切の支障がないことが求められます。
フロントガラスの中央付近に傷が入っている場合はもちろん、端の方だとしても視界の妨げになると判断されれば合格しません。運転席側にひびが入っているのであれば、ほぼ合格は無理だと考えたほうがよいでしょう。
2. 容易に貫通されないこと
視界不良にならないような小さな傷であれば合格すると考える方もいるでしょう。しかし、フロントガラスには「容易に貫通されないこと」も条件として求められます。
容易に貫通されないとは、石などの破片が飛んできたときに、ガラスを貫通して運転手に当たらないことを意味します。たとえ傷の度合いがわずかであっても、傷ついているところは脆くなっているため耐久性が低下します。
たとえば、傷がついている場所に何かしらの破片が飛んできたとき、ガラスが破損する可能性は大いに高いでしょう。そう判断されれば、車検は合格しません。小さなひびであっても、放置しないほうがよいでしょう。
3.ひびの場所、大きさはあくまで検査官の判断
小さなひびだから車検には合格するだろう、視界不良にならない場所だから合格するだろうというのは、一概に判断できません。あくまでも検査官が判断することです。たとえ小さなひびであろうと放置しないほうが賢明でしょう。
ひびを放置すると広がっていく
ひびを放置していると、後々大きな問題に発展する可能性があります。
たとえば、車検を受ける半年前に小さなひびが入ったとしましょう。その状態で補修を依頼すれば、リペアができる可能性は大いにあります。しかし、それを放置しておくと、走行中の振動、温度差などでガラスが収縮し、少しずつひびが広がってしまうのです。そうなってしまえば、リペアは難しくなり、フロントガラス全体を交換することになるでしょう。
また、先述したとおり、ひびが入っている場所は脆くなっており、風圧などでも破損する可能性があります。
そのような状態で高速道路を走行するのは非常に危険です。走行中、フロントガラスが破損して視界不良となり大事故を招くことも考えられます。
大きな事故につながることもあるので、小さなひびでも放置してはいけません。
直径1.5mm以下のひびはリペアできる
ひびの直径が1.5mm以下であれば、リペアが可能です。
しかし、運転席の目の前のひびはリペアをおすすめできません。理由は、リペアを行っても補修跡によって視界不良となる可能性があるからです。
あくまでも車検に通る基準は視界不良になっていないかどうかです。ひびは直っていても視界の妨げになっているようでは合格できません。リペアによる改善が難しい、またはひびが大きい場合は、フロントガラスの交換が必要です。
エアコン付近のひびでリペアできない
エアコン付近のひびはリペアが困難です。
エアコン付近は車の中で最も温度変化が激しく、振動も伝わりやすい箇所です。フロントガラスが収縮する条件が最も揃っている場所なので、直してもまたひびが入ってしまう可能性が高いのです。
フロントガラスのひびは早めの対処が肝心
フロントガラスのひびは、どんなに小さくても検査官が視界不良と判断すれば、不合格になることもあります。
また、放置しておくとひびの範囲が広がったり、脆くなったところから破損したりする恐れがあります。安全性を保つためにも、ひびに対する対策は早めにしておきましょう。
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