- 2024.10.06
下取り後に故障した場合の対処法は?故障車の売却法についても
車の下取りは、新車購入や乗り換えの際に非常に便利で一般的な手段です。しかし、下取り後に車が故障するという問題が発生することがあります。こうした状況に直面すると、どのように対応すべきか、またその際の法的な権利や義務は何かを把握しておくことが大切です。
また、故障した車を売却するための適切な方法や、それに伴うメリット・デメリットについても理解しておくことは、予期せぬトラブルを避けるために役立ちます。本記事では、下取り後に車が故障した場合の対応方法から、故障車をどのようにして売却するかまで、詳細に解説していきます。これにより、今後同様の問題が発生した際に、適切に対処しスムーズな売却や手続きが行えるようになるでしょう。

下取り後に故障した場合
車を下取りに出した後に故障が発生することは、少なくとも一定の割合で起こりうる現象です。車の使用年数や整備状態に関わらず、予期せぬ故障はどんな車にも起こりえます。この場合、どのように対処すればよいのか、またどのような権利や義務があるのかを把握しておくことは非常に大切です。
再査定
車の下取り後に故障が発覚した場合、一般的に買取業者やディーラーは再査定を行うことになります。特に、エンジンやトランスミッションなどの主要な部品に関する問題が見つかった場合は、査定額が大きく変動する可能性があります。
この再査定では、故障箇所がどの程度の修理を要するか、またその修理にかかる費用を算出した上で、新しい査定額が提示されます。再査定は、購入者が車両の状態に満足できる取引を行うための大切なプロセスです。
減額請求・返還請求
下取り後に故障が発覚した場合、購入者側から減額請求や返還請求が行われることもあります。これは、車両の価値が下がったと判断される場合に、下取り価格を見直すために必要な措置です。
例えば、エンジンの不具合や電気系統の故障など、修理費用が大きくなるような問題が発生した場合には、その修理費用が下取り価格から差し引かれることがあります。また、購入者が車の返品を希望する場合、取引全体の見直しが行われることもあり、場合によっては取引のキャンセルや一部返金が発生することも考えられます。
隠していた場合は法的措置の可能性もある
売却者が車両の故障や不具合を故意に隠していた場合、法的措置が取られる可能性があります。日本の民法や消費者契約法では、売却者が車両の重大な欠陥を意図的に隠すことは不正行為とみなされ、損害賠償や契約の解除を求められることがあります。
特に、事故歴やエンジン、トランスミッションの不具合などが隠されていた場合、売却者は法的責任を問われるリスクが高まります。このため、売却時には車の状態を正確に申告することが非常に大切です。
下取り後に故障した場合の対処法
車が下取りされた後に故障が発覚した場合、どのように対処すべきかについては、売却者としても知識を持っておく必要があります。適切な対応を取ることで、購入者とのトラブルを回避し、スムーズな解決を図ることができます。
正直に伝える
下取り後に故障が発生した場合、まず最初にすべきことは、故障の事実を速やかに買取業者やディーラーに伝えることです。売却者が故障を隠そうとするのではなく、正直に報告することで、双方が適切な対応を取ることが可能になります。特に、故障が発生したタイミングや状況について詳細に説明し、どのような修理が必要かについて話し合うことが大切です。
契約書を確認する
下取り契約を行う際には、契約書に車両の状態や保証に関する条項が記載されていることが一般的です。故障が発生した場合、その契約書を確認することで、どのような対応が可能かを把握できます。契約書には、アフターサービスや保証範囲に関する情報が含まれていることが多く、それに基づいて対応を進めることで、トラブルを最小限に抑えることができます。
契約不適合責任について
契約不適合責任とは、車両が契約内容に適合していない場合に適用される法的な責任です。具体的には、売却時に説明された車両の状態と異なる場合、売却者は修理費用を負担するか、契約の解除や返金に応じる必要が出てくることがあります。この責任は、契約時に車の状態を正確に報告していない場合に問われるため、下取り時には車両の詳細を正確に伝えることが大切です。
ディーラーに下取りするメリット
ディーラーで車を下取りに出すことは、手続きがスムーズに進むだけでなく、さまざまなメリットがあります。新車購入の際にディーラーで下取りを行うことで、手間が大幅に省ける点が特徴です。
手間がかからない
ディーラーに車を下取りに出す場合、売却者が特に複雑な手続きに時間をかける必要がない点が大きなメリットです。ディーラーが車両の引き渡しから新車の納車まで一貫して手続きを代行してくれるため、書類作成や査定の交渉などに煩わされることがありません。また、車両の状態に関する詳細なチェックや修理の手配もディーラーが行ってくれるため、売却者にとって非常に便利です。
納車まで乗り続けることができる
ディーラーで下取りを行うもう一つの大きなメリットは、新車が納車されるまで現在の車に乗り続けることができる点です。特に、交通手段として車が欠かせない生活環境にある場合、この点は大きなメリットでしょう。新車の納車が遅れた場合でも、旧車を使用し続けることができるため、乗り換えがスムーズに行えます。
ディーラーに下取りするデメリット
ディーラーに車を下取りに出す場合、いくつかのデメリットがあります。まず、査定額が低くなる可能性が高い点が挙げられます。ディーラーは車の販売をメインとするため、下取りに出された車を高く買い取る動機があまりなく、車の価値よりも低い金額を提示されることがよくあります。特に、他の買取業者と比較して大幅に差が出ることも珍しくありません。
次に、交渉の余地が少ないこともデメリットです。ディーラーは新車の販売を優先しているため、下取り車の価格を大幅に上げるような交渉には消極的な場合が多いです。また、下取り車の選択肢が制限される場合もあり、必ずしも最適な条件で車を手放すことができないこともあります。車の価値を最大限引き出したい場合は、複数の業者で査定を受ける方が良い結果を得られる可能性があります。
下取り査定の際に伝えるべき項目
下取り査定の際には、車両の状態に関する情報を正確に伝えることが求められます。特に、不具合や修復歴については、査定額に直接影響を与えるため、事前にしっかりと確認し、正直に伝えることが大切です。
修復歴・事故歴
車両に修復歴や事故歴がある場合、それを隠さずに正確に伝えることが求められます。特に、フレームやシャーシといった車の主要な部分に関する修理が行われた場合、その情報は査定額に大きな影響を与えます。また、軽微な事故歴であっても、査定時には報告することが重要です。正確な情報を提供することで、後からトラブルが発生することを防ぐことができます。
目視では気づかない不具合
車両のエンジンやトランスミッションなど、目視では確認できない内部の不具合についても、事前に報告しておくことが大切です。これらの不具合は、走行時に明らかになることが多いため、事前に点検を行い、車両の状態をしっかり把握しておくことが大切です。売却後に不具合が発覚すると、再査定や減額請求の原因となるため、事前の報告が欠かせません。
下取りできる故障とは
故障車であっても、下取りが可能なケースは多々あります。以下に挙げるような軽微な故障については、査定額に影響を与えるものの、下取りそのものが拒否されることはほとんどありません。
エアコンの不具合
エアコンの故障は、車の使用において快適さに影響を与えるものの、致命的な問題ではありません。そのため、エアコンが壊れていても下取りは可能です。ただし、修理にかかる費用が査定額に反映されることが一般的です。
カーナビの不具合
カーナビは、車のオプションとしてプラスの査定になることも多いです。しかし、不具合が生じていた場合は、基本的に査定額に大きな影響はありません。故障や古い年式のカーナビはゼロ査定になることが多い傾向にあります。そのため、カーナビが故障していても、問題なく査定に出すことができるでしょう。
バッテリーが上がっている
バッテリーが上がっている場合も、下取りが可能です。バッテリーの交換が必要になるため、査定額は減額されることがありますが、車両自体の買取が拒否されることは少ないです。バッテリー交換は比較的安価な修理項目であるため、大幅な減額にはならないことが一般的です。
ドアの不具合
ドアの開閉に不具合がある場合も、下取りが可能です。特に電動ドアの場合、修理費用が高額になることがありますが、ディーラーや買取業者はその修理費用を査定額に反映させるため、下取り自体がスムーズに行われます。
タイヤの不具合
タイヤが摩耗していたり、パンクしていたりする場合も、下取りが可能です。ただし、タイヤ交換の費用が査定に反映されるため、査定額が若干減額されることがあります。
小さな傷や凹み
車両の外装に小さな傷や凹みがある場合も、下取りには大きく影響しません。修理可能な範囲であれば、下取りは可能ですが、査定額が下がる要因にはなります。
灯火類が切れている
ヘッドライトやテールランプなどの灯火類が切れている場合も、下取りに大きな影響を与えません。これらの部品は比較的安価に交換できるため、査定額への影響も軽微です。
下取り後に故障した場合は売却がおすすめ
下取り後に故障が発生した場合、そのまま修理するよりも売却を検討する方が効率的な場合があります。特に、故障の修理費用が高額になる場合、売却することでコストを抑えることができます。
中古買取業者への売却
故障車であっても中古買取業者に売却することは十分可能です。買取業者は車両の状態を考慮して査定を行い、再利用可能な部品を取り出したり、修理して再販したりします。特に、エンジンやトランスミッションに致命的な故障がない場合は、高値での買取が期待できます。
廃車買取業者への売却
車が大きく故障して動かない場合、廃車買取業者に売却するのも一つの方法です。廃車買取業者は、車両を解体し、再利用可能な部品や金属を取り出すため、故障車でも一定の価値が見込まれます。特に、修理費用が高額になる場合は、廃車買取を検討することで、コストを抑えることが可能です。
関連記事:廃車買取の相場はいくら?高額売却のコツや廃車手続きなどを徹底解説
故障した車の買い取りならソコカラ!
故障した車の売却を考える際、ソコカラのような専門買取業者を利用することをおすすめします。故障車でも高値での買取を行っており、迅速な対応と適切な査定が期待できるため、安心して車を手放すことができます。故障車の売却をスムーズに進めるためには、信頼できる業者を選び、透明性のある取引を行うことが成功の鍵となります。
ソコカラでは、全国どこでも来店不要で高価買取をおこなっています。万が一、ディーラーで下取りをした後に故障してしまった場合、引取先に悩まれる方も多いのではないでしょうか。そこで、ソコカラであれば廃車や事故車であっても買取しておりますので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者
澤井 勝樹
「株式会社はなまる」監査役。1975年生まれ。10年近く会計事務所で経理総務全般の経験を積みながら、税理士、行政書士登録。その後、IT系ベンチャー企業のIPOの準備に携わるなど活動。現在はインターネットとクルマの可能性を世の中に伝えたいとソコカラコラムを執筆中。家族・食べること・愛車のセレナが大好き。おもに廃車の手続きや税金に関するコラムを執筆している。
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