- 2022.09.21
車を廃車にする時のベストな所有権解除タイミングはいつ?
自動車は所有者と使用者が同一人物でないと、廃車や売却などの手続きを行うことができません。もし、異なる場合は所有権解除の手続きが必要です。
この記事では、廃車時の所有権解除はいつ行えばよいか、また、個人で所有権解除手続きを行う方法を解説します。

自動車は所有者と使用者が異なるケースがある
実は、普段運転している自動車が本当に自分の車かどうかは、車検証を確認しないと分かりません。
所有者:その車の所有権を有する者で、廃車や売却といった手続きができる
使用者:所有者の持つ車を使用・管理する権利のみ有する者。廃車や売却などの手続きはできない
所有者と使用者が違うケースでは下記が該当します。
- ローンを組んで車を購入した(所有者:ローン会社、ディーラー)
- 使用者が未成年である(所有者:親、ディーラー)
- 従業員の運転する社用車(所有者:会社、ディーラー)
もし、車検証の所有者と使用者が同一人物であれば、廃車・売却などの手続きも自由に行えます。
所有者と使用者が同一でない場合、所有権解除が必要
一方、所有者がディーラーやローン会社になっている場合、勝手に廃車や売却の手続きはできません。
もし、ローンが残っている状態で廃車にしたい場合は、一括返済するか所有者に処理方法の相談が必要です。
以上のように、使用者とは異なる人物にある所有権を、本来の使用者に移す手続きが所有権解除です。
さらに、ローンを全額払い終えても、所有権は自動的に使用者に移るわけではない点に注意しましょう。
所有権解除のタイミングは2つ
所有権解除は以下の2つのタイミングで行うケースが多いです。
- ローンを完済したとき
- 車を売却・廃車するとき
どちらがベストかは、所有権の状況により異なるため、詳しく解説します。
ローンを完済したとき
所有権解除、1つめのタイミングはローン完済時です。
このタイミングで所有権を移しておけば、廃車や売却などの手続きで慌てずに済みます。
特に、所有者がディーラーなら、所有権解除手続きをあなたに代わって行ってくれることが多いため、早めに手続きを済ませるとよいでしょう。
ただし、カーローンなどを組んで購入した場合、ローン会社が所有権解除手続きを代行してくれることはほぼありません。さらに個人で解除するとなると手続きが煩雑になります。(詳細は後述)
そのため、ローン完済時の手続きが難しそうなら、次に紹介する「2.車を売却・廃車するとき」に解除するのがおすすめです。
車を売却・廃車するとき
車の売却や廃車を業者に依頼するなら、自分で所有権解除をする必要はありません。
多くの場合、業者が手続きを委任して行うため、あなたは必要書類をそろえて提出するだけです。
ただし、所有権が移動済みの車を廃車するときと比べると、用意する書類が多くなるため、事前に廃車業者に必要書類を確認しましょう。
所有権解除を自分で行う方法
最後に、所有権の解除を自分で行う方法も解説します。
所有者に所有権の解除をしたい旨を伝える
所有者欄に記載されている会社に連絡し、所有権の解除がしたい旨を伝えましょう。なお、大手ではホームページなどに方法が記載されていることもあります。
連絡すると、所有権解除手続きに必要な書類を発行するのに必要な書類を案内されます。
必要書類をそろえ、所有者に郵送する
所有権解除手続きに必要な書類を発行するための書類をそろえたら、所有者に簡易書留で郵送しましょう。
下記の書類が必要となるケースが多いです。一例としてホンダで所有権を解除する際に必要な書類についてご紹介します。[注1]
- 委任状または申請依頼書
- 自動車検査証
- 車検証上の使用者の印鑑証明書(原本)
- お支払いの完了を証明できる書類
- 納税証明書のコピーもしくは念書
[注1]ホンダ|所有権解除について
他にも、必要な書類があることもあるため、事前に確認の上用意しましょう。
所有権解除手続きに必要な書類を持って運輸局で移転登録手続きをする
所有者から送られてきた書類(※1)を持って、今度は陸運支局で所有者の移転登録手続きを行います。
(※1)自動車検査証、譲渡証明書、印鑑証明書、委任状、その他
なお、変更する際は上記に以外に、新所有者の下記の書類も必要です。[注2]
- 新所有者の印鑑証明書
- 手数料納付書(※2)
- 申請書(1号様式)(※2)
- 登録手数料印紙500円(※2)
- 自動車税・自動車取得税申告書(※2)
(※2)窓口にて購入または入手
以上を用意の上、申請書に必要事項を記入し手続きすれば、所有者が変更となった自動車検査証が発行され、無事手続きが完了します。
[注2]国土交通省|移転登録
(参照 2022-01-27)
【まとめ】
車の所有権解除をしていないなら、廃車のとき専門の業者にまかせるのがおすすめ
所有権解除はローンの完済時か、売却・廃車の際に行うことが多く、ベストなタイミングはその車の状況によって異なります。
もし、ローン完済済みだけれど所有権の移転を行っていない車を廃車にするなら、業者に手続き委任するのがおすすめです。
廃車買取業者なら、解体・所有権解除・廃車登録など、必要な処理はすべてあなたに代わって行うため、無駄なくスムーズに手続きが可能です。
株式会社はなまるなら全ての手続きを無料で代行いたします。

この記事の監修者
澤井 勝樹
「株式会社はなまる」監査役。1975年生まれ。10年近く会計事務所で経理総務全般の経験を積みながら、税理士、行政書士登録。その後、IT系ベンチャー企業のIPOの準備に携わるなど活動。現在はインターネットとクルマの可能性を世の中に伝えたいとソコカラコラムを執筆中。家族・食べること・愛車のセレナが大好き。おもに廃車の手続きや税金に関するコラムを執筆している。
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