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もらい事故の強い味方!イベントデータレコーダー(EDR)とは?

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もらい事故や、それに付随して起きる玉突き事故。
自分はしっかりと止まっていたと思っていても、事故による精神的なショックなど、さまざまな要因により記憶があいまいになることも多く、当時の状況や事故の原因を当事者同士の証言だけで解明するのは非常に難しいものです。
また、ドライブレコーダーさえ付いていれば事故原因の解明ができたのに、付いていなかったために困ってしまった!という方も少なくないと思います。

そんな時に役立つ強い味方を皆さんご存じでしょうか?
今回は、ドライブレコーダーがない場合でも、無過失を証明できるかもしれない「イベントデータレコーダー(EDR)」という機能について紹介します。

イベントデータレコーダーとは?

動画で情報を記録するドライブレコーダーの存在は知っていても、イベントデータレコーダーという車載型の事故記録装置について聞きなじみのある方はあまりいないかもしれません。
イベントデータレコーダーとは、交通事故が起きる前後に自分がどのような運転をしていたのかを正しく記録してくれる装置のことで、略してEDRとも呼ばれています。
飛行機に装備されているブラックボックスの自動車版だと考えれば想像が付きやすいかもしれませんね。
では、具体的にどのようなことを記録してくれて、どう役立つものなのか見ていきましょう。

イベントデータレコーダーではどのようなことが記録できるのか?

イベントデータレコーダーは、交通事故に遭った際の前後の車輌状態を秒単位で記録しています。

具体的には、エンジンの回転数・アクセルもしくはブレーキをどの程度踏んでいるか・車はどれくらいの速度が出ていたか・運転手がシートベルトをしていたかどうか・ハンドルの角度・ABSやESP(車両の走行を安定させる機能)など、かなり細かい部分まで記録されています。

映像は記録されないので、本来であればドライブレコーダーと併用したほうがより精度の高いデータとして利用できるのですが、もしドライブレコーダーがなかったとしても、イベントデータレコーダーの細かい情報が事故状況の解析に大いに役立つのです。

イベントデータレコーダーはどんな車に付いているのか?

ドライブレコーダーが注目されるようになってまだ数年あまりですが、実はイベントデータレコーダーは2000年ごろから搭載されるようになり、2017年以降に販売された新車にはほぼすべての車種で搭載されています。

イベントデータレコーダーは、オプションではなく純正で装備されていますが、もしご自身の車が装備対象車かどうか不安な方は、メーカーやディーラーに問い合わせてみましょう。

イベントデータレコーダー内の記録はどのようにして取り出すのか?

事故が起きた際、せっかくイベントデータレコーダーの存在を知っていても、そのデータの取り出し方や解析方法を知らなければ、宝の持ち腐れとなってしまいますよね。
では、記録されたデータを有効活用するにはどうすればいいのでしょうか?

データを取り出す方法は3つ

イベントデータレコーダーのデータを取り出す方法は、以下の3つです。

①  メーカーに依頼する
②  警察に依頼する
③  CDR(クラッシュデーターリトリーバル)アナリストに依頼する

素人がイベントデータレコーダーのデータを取り出すことは難しく、仮に取り出せたとしても解析することは不可能なので、データを活用したい際は上記のいずれかに依頼しましょう。

データを取り出す際の注意点

イベントデータレコーダーと一口に言っても、メーカーによって機械やデータの仕様はさまざまであり、それぞれに特許が存在するほどです。
そのため、データの取り出しや解析はメーカーに依頼するのが一番早いと思われるかもしれませんが、事故の原因がブレーキが利かなかったりエンジンが止まったりという車の不具合だった場合、データの改ざん等を疑われないためにも、メーカーで解析の際には警察にも立ち会ってもらうのがいいかもしれませんね。

おすすめはCDR(クラッシュデーターリトリーバル)アナリストへの依頼

そもそもCDRとは、部品会社の「BOSCH」がメーカーや車種を問わずデータ解析できるよう作った機器のことです。これを使い、イベントデータレコーダーのデータを解析するのがCDRアナリストです。

CDRアナリストになるためには、BOSCHが設ける講習や試験を突破し、なおかつ英語のデータを読み取る力や、自動車システムの知識が必要となってくるので、まだまだ日本国内には少ないのが現状です。もしCDRアナリストに依頼したい場合は、保険会社や弁護士にお願いしてみましょう。

イベントデータレコーダーを使った実例

ここまで、イベントデータレコーダーの有能さや確実性を説明してきましたが、実際にはどのような現場で役に立ったのでしょうか?
イベントデータレコーダーのデータを使い、状況が好転した例をひとつご紹介します。

夜間の郊外の交差点で車2台が出合い頭に衝突した事故で、損害保険の算定を巡り当時の状況が問題になった。一方の道路には赤色点滅信号があり、車のドライバーは「一時停止した」と証言。しかし相手側は「止まっていない」と訴え、言い分が食い違った。

あいおいニッセイ同和損保が実際に取り扱った事故事例で、同社は当時の状況を調べるため事故車のEDRを分析。データでは、赤色点滅信号の車がいったん停止して交差点に進入したことが分かり、相手側も納得したという。[注]

[注]日本経済新聞 事故の真相見逃さない 車の装置「EDR」活用広がるhttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO66655590W0A121C2CE0000/

上記の事例は、誰しも起こる可能性があり、実際に起きたらパニックで正しい状況が話せないことも多いでしょう。ここにドライブレコーダーがあれば、相手の証言も覆せるかもしれませんが、ドライブレコーダーや目撃者がいなければそのまま泥沼化していたかもしれません。

このような事例を見ると、よりイベントデータレコーダーが強い味方だとわかりますね。

まとめ

本記事では、もらい事故が発生した際に強い味方となる、イベントデータレコーダーについて紹介しました。
近年はドライブレコーダーが注目されがちですが、イベントデータレコーダーはより事故状況の解析をするのに有力であることがわかっていただけたかと思います。
もしもドライブレコーダーがなくて、無過失を証明するのに困っている方は、この記事を思い出して落ち着いて行動していただければ幸いです。

この記事を書いた人

現役査定マンとして、事故車や中古車などの買取を行い、車全般に関するノウハウを学ぶ。 おもに、車の買取や詳しい車の豆知識に関するコラムを執筆。

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