大切な車のエンジンが突然止まってしまった…なんて経験はないでしょうか。頻繁に車を買い換える方にはいまいちピンとこないかもしれませんが、この症状はファンベルトが切れたことにより起こっている可能性もあります。
ここでは、ファンベルトが切れてしまう原因と対処法について説明します。

ファンベルトが切れてしまう主な原因は経年劣化や摩耗
ファンベルトが切れてしまう原因はいくつかありますが、そのなかでも特に多いのが経年劣化や摩耗、すなわち寿命です。
車種によっても異なりますが、ファンベルトの寿命は大体3~5年、走行距離でいうと3~10万kmが目安になります。
長年同じ車を乗り続けていると、どんなに大切に運転していても劣化してしまいます。近年の車は劣化しにくいといわれていますが、それでも5万km・10万kmと乗り続けていれば劣化は進みます。
寿命は仕方がないことなので、ただちに新しいものに交換するか車自体を買い換えるなど対処する必要があります。間違ってもそのままにしておくことだけは避けましょう。
ファンベルトの寿命で見られる症状
ファンベルトが寿命を迎えると、まず異音などの症状があらわれます。最終的にエンジンがかからなくなり、車を動かせなくなることもあります。具体的にみていきましょう。
最初に異音が確認される
ファンベルトが劣化すると、まず「異音」がします。3〜5年ほど同じ車に乗り続けている場合は、定期的に音を確認してみましょう。
具体的には、以下のような音が確認される場合、ファンベルトの異常が考えられます。
*キュルキュル・キーキーといった金切り音
*カラカラ・カタカタなどの音
「異音くらい平気だろう」と安易に考えていると、どんどん症状が悪くなりますので、注意しましょう。
ファンベルトにほつれやひび割れ、ゆるみが見られる
ファンベルトはわかりやすい場所にあるため、目視でもある程度把握できます。具体的には、ファンベルトの劣化によって、ベルトの 縁のほつれや表面のひび割れなどが見られます。
あるいは、何らかの原因でファンベルトが緩んでしまい、その結果ベルトが切れてしまうパターンも多くあります。
緩んでいる状態が確認できる場合は、アジャストボルトと呼ばれる調整ボルトを締めることで改善されますが、実際の調整は専門家に依頼することをお勧めします。
劣化を放置していると深刻なトラブルにもつながり危険
ファンベルトの劣化を放置していると、ウォーターポンプやオルタネーターの故障にもつながります。これらが故障してしまうと、エンジンがオーバーヒートしてしまったり、エンジンがかかりにくくなったり、ヘッドライトやカーオーディオなどに悪影響を及ぼしたりと、数多くの異常につながります。
ほかにも、パワーステアリングが重い、パワーステアリングポンプの停止、エアコンが使用できないといったトラブルも発生するでしょう。
ファンベルトのトラブルが深刻化すると、さまざまなトラブルが発生するので非常に危険です。早めに対処し、安心安全に運転しましょう。
ファンベルトに異常があった場合の対処法
ファンベルトに異常が見つかった際の対処法や費用、応急処置について説明します。
異常のあるファンベルトは交換・修理するのがベスト
ベストな方法は、交換・修理です。そもそもファンベルトが切れるということは寿命がきているサインですから、そのままにしておくのはとても危険です。新しいものに交換または修理したほうが安全でしょう。
交換・修理は自分でもできますが、ディーラーやカー用品店に依頼したほうがスムーズです。ただこの場合、依頼する場所によって費用が異なりますので、どれくらいの費用がかかるのか事前に確認しておきましょう。
交換・修理費用の目安は1,000円~5,000円程度
交換・修理費用の目安は、1,000円~5,000円程度です。車種や依頼する場所、作業時間によって変動しますが、 高くても1万弱で交換・修理してくれます。
ただし、深刻化するとオルタネーターやパワーステアリングポンプなども交換・修理することになるため、数十万円になってしまうケースもあります。
応急処置には鳴き止めスプレーが役に立つ
キュルキュル音を防ぐために、鳴き止めスプレーというものを使うことも可能です。このスプレーをファンベルトに噴霧することで異音がなくなるのです。
しかし、あくまで表面的に処置するだけですので、ファンベルトが改善されているわけではありません。いつ切れてしまうかわかりませんので、やはりディーラーやカー用品店などに依頼したほうが安心です。
ファンベルトの異常には早めに対処!交換や修理が必須
ファンベルトが寿命を迎えると、エンジンやカーオーディオなどさまざまな場所にトラブルが起こります。深刻化すると運転できなくなってしまいますから、早めの対処がポイントになるでしょう。
応急処置の製品も売っていますが、これらの製品では音しか改善されません。必ずディーラーやカー用品店などの専門店で交換や修理を行い、根本から改善していきましょう。

この記事の監修者
澤井 勝樹
「株式会社はなまる」監査役。1975年生まれ。10年近く会計事務所で経理総務全般の経験を積みながら、税理士、行政書士登録。その後、IT系ベンチャー企業のIPOの準備に携わるなど活動。現在はインターネットとクルマの可能性を世の中に伝えたいとソコカラコラムを執筆中。家族・食べること・愛車のセレナが大好き。おもに廃車の手続きや税金に関するコラムを執筆している。
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