- 2020.01.16
意外と知らない?中古車・事故車の輸出事情の裏側についてご紹介!

中古でも日本車は人気…どんな国が買ってるの?
海外ロケのTV番組で日本車を見かける機会も多いと思いますが、日本車は海外で大人気です。
ランドクルーザー・カローラ・ヴェゼル・パジェロなどなど、車種も年式もさまざまな日本車が世界へ輸出されています。
日本人の高度な製造技術が世界に認められている証拠だと思うと、同じ日本人として誇らしく思いますね。
中古車・事故車市場においても、海外輸出が下支えになっていることは間違いありません。
実際、日本車はどの国に輸出されていくのでしょうか?
2018年度中古車輸出統計を参考に見てみると、輸出台数のランキングは以下のようになっています。
1位 アラブ首長国連邦(UAE) 126,704台(前年比87.8%)
2位 ニュージーランド 116,252台(前年比86.0%)
3位 ロシア 95,073台 (前年比138.2%)
4位 チリ 92,558台(前年比101.2%)
5位 パキスタン 54,703台(前年比62.8%)
引用:グーネット自動車流通 中古車輸出統計
前年比を見ると、アラブ首長国連邦、ニュージーランド、パキスタンが減少傾向にありますが、これには輸出規制の変更や税金等が影響しています。
日本車の輸出量は日本経済に影響を与えますので、今後の動向が気になるところですね。
自動車をあえてバラバラにして輸出することもあるってほんと?
中古車そのものの輸出以外に、パーツとしての輸出も盛んに行われています。
その名もノックダウン輸出。
これは自動車部品をセットで送り、現地で組み立てる輸出方法で、つまりはプラモデルと同じようなことを実際の車でやっているのです。
車として完成しているものだと、輸出の際に税関での審査や手続きに時間や手間がかかることが多いですが、パーツとして輸出するとそれをパスしやすくなります。
また車を小さなパーツに分解することでコンテナにパーツを詰め込むことができ、一度にたくさんの台数分を運べるため、輸送コストが安く済むというメリットもあります。
事故車が輸出されたらその後どうなるの?
事故車の輸出に関しては、3通りの輸出方法があります。
①国内で直してから中古車として輸出する
②解体してパーツとして輸出する
③軽微な事故車は、そのままの状態で輸出する。
③の「事故車をそのまま輸出する」方法は少し意外かもしれませんが、海外では価値ある車として取引されるため、一定の需要があります。
海外に輸出された事故車は、その国で修理されて新たなオーナーの手に渡るか、パーツとなって新たな車としての道を歩むことになります。
日本人の概念では処分されてしまう事故車が、再度海外の道を走ることは非常に価値のあることですね。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
関連記事
-
-
- 事故車のお役立ちコラム
- 2024.09.26
人身事故の違反点数や罰金は?免停の基準も解説!
-
-
-
- 自動車のお役立ちコラム
- 2024.09.10
車のエンジンがかからない!電気はつくのに…その原因と対処法を徹底解説
-
-
-
- 廃車のお役立ちコラム
- 2024.08.09
トラブル回避!陸運局で使える委任状・譲渡証明書の書き方【記入例付き】
-
-
-
- 事故車のお役立ちコラム
- 自動車のお役立ちコラム
- 2024.09.26
軽い事故・人身事故の違反点数はどのくらい?加算される違反点数や処分の流れを解説
-
-
-
- 事故車のお役立ちコラム
- 2025.01.07
動物を轢いて逃げたらどうなる?飼い主がいた場合の対応も徹底解説
-
-
-
- 自動車のお役立ちコラム
- 2025.01.16
【図説】バッテリー上がり時の適切な充電方法
-