- 2020.09.08
自動車税だけじゃない!車にかかる税金の全てを解説
車を購入する際には、車両代金以外に諸費用がかかります。また、車を保有するにも様々な維持費が必要になりますが、その内容をご存知でしょうか。
実際にはどのような種類の税金があり、どのように納税額が決まるのか曖昧な方も多いかもしれません。
税金は排気量や燃費性能、車両重量、新車登録からの年数によって額が異なります。
ここでは、車を所有するうえで支払わなくてはいけない税金を詳しく見ていきましょう。

車を購入する際に必要な税金
まずは、車を購入する際に必要になる税金について確認しましょう。
4種類の「税金」
・自動車税種別割/軽自動車税種別割(旧自動車税/旧軽自動車税)
・環境性能割(旧自動車取得税)
・自動車重量税
・消費税(10%)
車の排気量によって異なる「自動車税種別割」
2019年10月1日の消費税の引き上げのタイミングで自動車税は税率が引き下げられ、同時に「自動車税種別割」という名称に変更されました。2019年10月以降に購入し新規登録を受けた車は、その排気量によって1,000円から4,500円減税されます。
ただし、軽自動車税種別割については税率の変更はありません。

※ 排気量が3,000cc以上の引下げ額は1,000円
自動車取得税に替わる「環境性能割」
2019年10月1日以降、自動車取得税が廃止され「環境性能割」が導入されました。
車の購入価格に対し、車の燃費性能に応じて非課税、または1%~3%の4段階で税率が設定されており、新車・中古車を問わず対象です。

★★★★:平成30年排出ガス規制からNOx50%低減達成車又は平成17年排出ガス規制からNOx75%低減達成車
車両重量に応じて課税される「自動車重量税」
自動車重量税は車の重さに対してかかる税金であり、車の購入時には3年分の税金を支払います。この税金は道路整備や補修に使われる財源となり、重量毎に税額は異なるのは、「重量が重い車のほうが道路に対する負荷も高いため整備費用を多く負担するべき」という考えからです。

2019年5月1日から2021年4月30日の間は自動車税が減税、免税になる「エコカー減税」が適用される制度も実施されています。
車の維持に必要な税金
次に車を保有するために必要な税金はどのようなものがあるのでしょうか?
支払うタイミングとともに確認しましょう。
一年に一度必要になる税金
車の購入時に支払う「自動車税種別割/軽自動車税種別割」は、所有している車の排気量に合わせた税額を毎年4月1日時点の車の所有者に課税されます。
ここで注意が必要なのは、2015年度より新規登録から13年経過したガソリン車(ハイブリッド車を除く)・LPガス車と11年経過したディーゼル車は重課されることになったということです。これは、地球の大気汚染に繋がる車の排出ガスが少なく、燃費に優れた車を税制面で優遇する制度が開始されたためです。
重課の割合は各排気量ともに約15%で、軽自動車に関しては約20%の税額アップですので、13年を超えたことをうっかり忘れていると、4月に税額を見て驚くことになります。
車検時に必要になる税金
自動車税種別割とともに車購入時に支払う「自動車重量税」は、車検のタイミングで2年分をまとめて支払います。
自動車重量税は車両の重さ0.5tごとに税額が変わるしくみであることは先述の通りですが、自動車税種別割同様に、新車登録から13年経過した車は重課され、18年以上でさらに重課されるので注意が必要です。
車両重量が1.3tの車の場合、新規登録から13年未満の車と13年以上18年未満の車の差額は2年で9,600円、13年未満の車と18年以上の車との差額は2年で13,200円にもなります。
軽自動車の自動車重量税も例外ではなく、新車登録から13年以上で24%、18年以上で33%アップと重課の割合は大きいです。
諸費用と一緒に支払っているためあまり意識されない傾向にありますが、額は決して安くはありません。大きな負担になることは間違いないですね。
日々の運転時に必要になる税金
自動車税や自動車重量税という大きな税金はイメージしやすいですが、日々の運転に必要なガソリンにも大きな税金がかけられています。一般的にはガソリン税と呼ばれているのが「揮発油税および地方揮発油税」という税金。ディーゼル車には軽油引取税、LPG車には石油ガス税が必要となります。それだけではなく消費税、ガソリン車に関してはさらに石油石炭税も課税されます。
ガソリン価格が1Lあたり130円の場合、
- 揮発油税 48.6円
- 地方揮発油税 5.2円
- 石油石炭税 2.8円
- 消費税 11.82円
- ガソリン本体の価格 61.58円
つまり、1Lあたり130円のガソリンには68.42円の税金が課税されているという仕組みです。ガソリンの半分以上は税金だということになりますね。
電気自動車や燃料電池自動車はガソリンを使用しないため、日常的にかかるガソリン税の負担は少なくなります。やはり、地球環境に配慮した車は税金が免除されるということですね。
13年越え古い車は乗り換えるべき?
最近の車は性能も高く、車の平均寿命も長くなっていますが、13年を経過すると様々な部品の交換時期になり、車検や整備にかかる費用も増えてきます。さらに税金が高くなることを考えると13年頃が乗り換えのいいタイミングだと言えます。
新車を購入するには初期費用がかかりますが、永遠に同じ車に乗り続けられるわけでもありません。環境性能に優れたエコカーを購入すれば大幅な減税が可能です。長い目で見れば買い替えることも賢明な判断かもしれません。
今の車を乗り換える方法として廃車買取業者に買い取ってもらうというものがあります。しっかり高価買取をしてくれる業者を見つける手間はありますが、13年以上経過した古い車を乗り続けて重課される税金の支払いを回避し、古い車の買取金額を新車購入費用に充てることでご自身の負担を低く抑えることができ、大幅な減税も可能です。
自動車にかかる税金は様々。しっかり把握しておこう
車は購入時だけでなく所有していると、自動車税種別割、自動車重量税のようにイメージしやすいものから、表面的には見えない揮発油税のようなものまで、車にかかる税金は非常に多くの種類があることをお話しました。
また、地球環境への負荷が大きい車や新車登録から13年以上経過した車は税金の負担が大きくなるため、買い替えを検討することは一つのよい選択肢といえるでしょう。
ご紹介したさまざまな税金の話を踏まえ、慎重に検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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