- 2025.03.31
車の助手席の水漏れの原因と修理代に関して徹底解説
車内の水漏れはめったに起こらないことですが、いったん起きてしまうとやっかいな問題です。水漏れは、電気系統がショートしたり、サビによる劣化や、カビによる健康被害など、さまざまなリスクを伴います。
今回は、そんな車内の水漏れの原因と修理費用を徹底解説いたします。
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車の助手席が水漏れする原因

排水路のつまり
助手席から水が漏れてくる…そんなトラブルに見舞われた時、まず疑うべきは排水路の詰まりです。実は、雨や洗車などで車体にかかった水は、巧妙に設計された排水路を通って車外に排出されるようになっています。
しかし、この排水路が長年の使用や手入れ不足で詰まってしまうと、水が流れ出せずに車内に侵入。結果、助手席の足元が水浸しになるという事態を招くのです。
排水路を塞ぐ原因は、落ち葉や小石、そして目に見えないホコリなど様々。特に秋は落ち葉が排水路に詰まりやすいので要注意です。
しかし、ご安心ください。年に数回の簡単なメンテナンスで、この厄介な水漏れトラブルは簡単に回避できます。
排水路の位置は車種によって異なりますが、多くの場合、ドアフレーム周辺やエンジンルーム付近にあります。これらの場所を定期的にチェックし、ゴミを取り除くだけで、水漏れリスクを大幅に軽減できるのです。
サンルーフからの水漏れ

快適なドライブを約束するサンルーフですが、その構造ゆえに水漏れトラブルに見舞われるケースがあります。
開放感あふれるサンルーフは、雨水の侵入を防ぐための排水システムを備えています。しかし、長年の使用や適切なメンテナンス不足により、排水経路が詰まったり、老朽化で破損することがあります。
汚れや泥の堆積で排水チューブが詰まると、雨水が車内に流れ込み、助手席などに水が漏れる事態を招くのです。特に、気づかないうちに水が溜まり、天井裏に浸透し、やがて助手席から水が滴り落ちるといったケースも少なくありません。
さらに、サンルーフ周辺のゴムシールは、紫外線や経年劣化によって硬化、ひび割れを起こし、防水性を失う場合があります。5年程度の使用で劣化が始まることもあり、定期的な点検と交換が不可欠です。
これらの問題を未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。排水チューブの清掃や、ゴムシールの状態確認を怠らず、快適なカーライフを長く楽しんでいきましょう。
エアコンの排水口の詰まり
車の助手席に水漏れが発生する原因として、意外と多いのがエアコンの排水口の詰まりです。エアコンは作動時に発生する水滴を排水口を通じて車外に排出する仕組みですが、この排水口にゴミやホコリが詰まると、排水が滞り助手席に水が漏れてしまうのです。
特に梅雨や夏の時期など、エアコンの使用頻度が高く、湿気がこもりやすいため、ゴミと混ざり合って排水口が詰まりやすくなります。
放置すると、カーペットが濡れた状態が続き、カビの発生や嫌な臭いの原因にもなりかねません。早めの対処が大切です。
さらに、エアコンの排水口の位置は車種によって異なり、ドライバー自身での点検が難しい場合もあります。年に1~2回はプロの整備士に点検を依頼し、排水経路のチェックと清掃をしてもらうことをお勧めします。
ドアのシール不良
助手席周辺からの水漏れ、その原因の一つにドアのシール不良が考えられます。
車のドアには、雨や湿気から車内を守るゴム製のシールが装着されていますが、長年の使用による劣化や損傷で機能が低下すると、雨水や洗車水が車内に侵入し、助手席が濡れる事態を招くのです。
特に寒暖差の激しい冬場はゴムの硬化やひび割れが加速し、漏水のリスクが高まります。ひび割れが原因の水漏れであれば、ゴムシールの交換が不可欠です。
予防策としては、5~10年を目安にシールを点検・交換し、防水性を維持することが大切です。また、シールが緩んでいる場合は、シリコングリースや防水スプレーで柔軟性と密着性を高めることで、効果的に対策できます。
フロントガラスのシール不良
助手席側の水漏れの原因の一つに、フロントガラスのシール不良があります。フロントガラスと車体をつなぐ防水シールは、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。
ところが、年月が経つにつれ、紫外線や温度変化の影響でシールが劣化し、隙間が生じてしまうのです。その隙間から水が入り込み、助手席付近に漏れてくるというわけです。
特に、フロントガラス交換歴のある車は注意が必要です。交換時のシール施工が不十分だと、水漏れが発生するリスクが高まります。
さらに、衝撃でシールがズレてしまうケースもあり、これもまた防水機能の低下を招きかねません。シールの劣化は、概ね7~10年で顕著になり始め、耐久性が落ちてきます。この時期には、交換を検討することが推奨されます。
早期発見のためには、洗車後にフロントガラス周辺をよく観察し、水漏れを発見したらすぐに修理に出すのが賢明です。雨の多い地域や寒暖差の激しい地域では、劣化がより早く進む傾向があるため、定期的な点検が不可欠です。
水が漏れる原因の見分け方

まず「液体の場所」と「色や匂い」を確認してみましょう。この2つの手がかりから、原因を特定できる可能性が高くなります。
液体の場所
液体の場所から、原因を特定できる可能性があります。
場所 | 予想される液体 |
タイヤの裏 | ブレーキオイル(ブレーキフルード) |
後輪車軸中央(FR車・4WD車) 左右のタイヤ中間部分 | デファレンシャルギアオイル |
エンジンルームの下 | デファレンシャルギアオイル エンジンオイル ミッションオイル |
エンジンルームの先 | 冷却水 |
助手席の下 | エアコンからの排水 |
運転席と助手席の間の下 | ミッションオイル |
液体の色や匂い
液体の色や匂いから、原因を特定できる可能性があります。
液体の色/匂い | 予想される液体 |
黄 | ブレーキオイル(ブレーキフルード) |
無色透明 | エアコン・マフラーからの排水 |
赤や緑/甘い匂い | エンジンの冷却水 |
黒・茶でドロっとしている | エンジンオイル |
ガソリン臭 | ガソリン |
水漏れを対処しないとどうなる?
車のトラブルは、些細な事でも見過ごせない重大な問題につながることがあります。例えば、エアコンやマフラーからの水滴は車の正常な機能によるものですが、エンジンオイルやガソリンの漏れは違います。
放置すると、車両の故障、ひいては深刻な事故につながる可能性があるのです。
オイル漏れやガソリン漏れは、走行不能になるだけでなく、多額の修理費用を招く可能性があります。さらに、走行中の事故は、自分自身の車両だけでなく、周囲の車や歩行者にも大きな被害を与える危険性があります。
そうした事態を未然に防ぐためにも、水漏れを発見したら、すぐに専門の整備士に点検を依頼することが大切です。安全な運転を心がけ、日々の点検で安心を確保しましょう。
車の助手席が水漏れした時の修理代

車の助手席が水漏れした場合、修理にかかる費用はどのくらいになるのでしょうか。水漏れの原因によって修理方法や費用は異なりますが、早期に対処することが重要です。ここでは、助手席の水漏れに関する修理費用の目安と、どのような点をチェックすべきかを解説します。
排水路の詰まり
排水路のつまりを解消する作業は、自分で対処できるケースも多いですが、専門業者に依頼した場合、費用は5,000円~10,000円程度が相場です。つまり除去作業単体であれば、この価格帯が一般的と言えるでしょう。
サンルーフからの水漏れ
サンルーフの排水管が詰まってしまった場合、清掃や調整で済むなら1万円~2万円でおさまるでしょう。しかし、排水管のシール交換が必要となれば、費用は2万円~5万円と、やや高額になる可能性があります。
エアコンの排水口の詰まり
エアコンの排水口詰まりによる清掃は、通常10,000円~20,000円程度が相場です。この費用には、多くの場合、整備工場やディーラーでの点検費用も含まれています。
ドアのシールの不良
車の助手席ドアのゴムシールが経年劣化で傷んできた場合、交換費用は、部品代と工賃を含め、概ね15,000円~30,000円となります。もちろん、車種や状況によって変動する可能性はありますが、多くのケースでこの範囲内におさまると言えるでしょう。
フロントガラスのシールの不良
フロントガラスのシールに不具合が生じた場合、修理費用は状況によって大きく異なりますが、おおよそ3万円~7万円程度と想定されます。特に、フロントガラスを取り外す必要がある複雑な修理の場合は、作業工賃が追加され、費用が高額になる傾向があります。
水漏れ原因 | 費用 |
排水路の詰まり | 5,000円~10,000円程 |
サンルーフからの水漏れ | 清掃や調整:10,000円~20,000円 排水管のシール交換:20,000円~50,000円 |
エアコンの排水口の詰まり | 10,000円~20,000円 |
ドアのシールの不良 | 15,000円~30,000円 |
フロントガラスのシールの不良 | 30,000円~70,000円 |
水漏れ修理は自分でできる?
水漏れ修理はプロの手に委ねるのが賢明でしょう。適切な部品選びや的確な診断は専門家の領域であり、素人修理はかえって費用がかさむ事態になりかねません。
不完全な修理は二度手間になり、時間と労力の無駄遣いにもつながるでしょう。プロに依頼するのが一番確実で安心な方法です。
車の助手席の足元に水が溜まらないようにするには?
車の浸水トラブル、原因は様々です。エアコンの排水ホースの詰まりや、ボディの小さな隙間、劣化や破損したゴムシールなど、多くの可能性が考えられます。
そのため、徹底的な点検が不可欠です。定期的な目視のチェックはもちろんのこと、念入りに行いましょう。
特に古い車は、サビによる穴が開いているケースも少なくありません。気づかないうちに進行し、浸水トラブルにつながることも。床下やマットの下などは見えにくいため、サビの発見が遅れがちです。
そのため、こまめな点検が重要になります。雨の日に浸水に気づいた…なんて事態を防ぐためにも、日頃から注意深く確認しましょう。
サビによる穴を発見したら、すぐに修理することが大切です。そして、予防策として車内清掃の際にフロアマットを取り外し、車体側のサビの有無を確認しましょう。
早期発見、早期対処が、トラブル回避の鍵となります。小さな変化も見逃さず、愛車の状態を常に把握することで、安心安全なカーライフを実現しましょう。
車の不調は買い替えのサインかも

車の部品にも寿命があることをご存知でしょうか?長年の使用で摩耗し、オイル漏れや冷却水の漏れといったトラブルにつながる可能性があります。
もちろん、部品交換で乗り続けることもできますが、車は複雑な機械です。他の部分にも不具合が生じるリスクは常に付きまといます。
水漏れした車を処分するとなると手間がかかったり、費用が発生したりと不都合なことが発生してしまいます。そんな時は、「廃車買取業者」がおすすめです。
「廃車買取業者」は、車の金属や部品を再利用することで利益を得ているため、積極的に廃車を買い取ります。そのため、レッカー費用や手続き代行費用を無料にする業者も多く、有料の場合でも、ご自身で手続きするより安く済むことが多いです。
最大のメリットは、オーナーの手間を最小限に抑えられる点です。もちろん、経済的なメリットの有無は車の状態や年式によって異なりますが、それはあくまで副次的な効果と考えて良いでしょう。
【まとめ】車内で水漏れしたらすぐに修理しよう
車の水漏れの原因は、ゴムやパッキン、ボディの劣化などが考えられます。
原因がなんであれ、水漏れは車の劣化を早めます。無理せず専門業者に依頼して速やかに対処しましょう。
また、車の不調は買い替えのサインかもしれません。安全なカーライフを送るためには、買い替えも検討しましょう。
私たち車買取「ソコカラ」では、水漏れした車等の故障車や不動車、事故車など、さまざまな車両の買取を行っています。レッカー代や廃車手続き費用も無料なので、お客様は余計な費用を負担する必要はありません。軽自動車の売却をお考えなら、全国どこでも買取受付しているので、ぜひご相談ください。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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