- 2024.12.04
車のエンジンから異音がする?音の原因や種類、対処法を解説
車のエンジンから異音がすると、何か深刻な問題が起きているのではないかと不安になるものです。しかし、その音の種類や原因を正しく理解すれば、適切な対処が可能になります。
本記事では、エンジンから聞こえる異音の種類やその原因について詳しく解説するとともに、適切な対処法や修理の費用感、修理を依頼できる場所についても紹介します。この記事を参考にして、異音に対する不安を軽減し、安全で快適なカーライフを維持するための知識を身につけましょう。

車のエンジンから聞こえてくる異音の種類

音の種類や発生状況に応じて、その原因を特定することで早めの対処が可能になります。車のエンジンから聞こえる異音は、その原因によって特徴が異なります。早めに異常を察知し適切に対応することで、修理費用を抑えるだけでなく、安全性も確保できるでしょう。気になる音が発生した場合は、無理に走行を続けるのではなく、専門家に相談することが最優先です。
カラカラ・ガラガラ
エンジンの内部から「カラカラ」や「ガラガラ」といった音がする場合は、 金属部品同士が直接触れている可能性があります。この音はエンジンオイルが不足しているか、オイルの劣化により潤滑性能が低下しているときに発生しやすいです。また、部品の摩耗や老朽化も原因となることがあります。
キュルキュル
「キュルキュル」という高い音が聞こえる場合、 ファンベルトの劣化や緩みが疑われます。ベルトが滑ることで摩擦が生じ、特徴的な音を発します。特に、雨の日や湿度の高い環境で音が強まる場合は、早急な調整や交換が必要です。
ウィーン・ヒューン
エンジンから「ウィーン」や「ヒューン」という音がする場合は、 エンジン内部の回転部品やベアリングの摩耗が原因であることが多いです。これらの音は、放置するとさらに大きなトラブルを引き起こす可能性があるため、迅速な点検が必要です。
ゴー・ガー
「ゴー」や「ガー」という低音の唸り声が聞こえる場合、 エンジンの振動を吸収する役割を持つエンジンマウントが劣化している可能性があります。エンジンが不安定な状態になることで振動が音として伝わりやすくなります。
キンキン・カンカン
金属音のような「キンキン」や「カンカン」といった高い音は、 エンジン内部の部品が損傷しているか、異物が混入している場合に発生します。この音が続く場合は、重大な損傷の前兆である可能性が高く、直ちにプロの点検を受けることをおすすめします。
車のエンジンから異音がする6つ原因
車のエンジンから異音が発生すると、不安になる方も多いでしょう。その音が日常的なものなのか、それとも重大な問題を示しているのかを見極めることは大切なポイントです。異音が聞こえた際は、どの部品に問題があるのかを特定し、必要に応じて専門家に点検を依頼しましょう。
エンジンマウントが劣化している
エンジンを車体に固定するエンジンマウントが劣化すると、振動が直接車体に伝わり異音を引き起こします。この異音は主に アイドリング中やエンジン負荷がかかる際に目立つことが多いです。特に年式の古い車や走行距離が長い車は、エンジンマウントのゴム部分が硬化したり亀裂が入ることで異常が発生することがあります。
エンジンがオーバーヒートしている
エンジンが過剰に熱くなると、金属部品が膨張して摩擦音やきしむような音を生じることがあります。オーバーヒートの原因には、 冷却水不足やラジエーターの不具合などが挙げられます。このような状態が続くと、エンジン内部に深刻なダメージを与える可能性があるため、早急な対応が必要です。
関連記事:オーバーヒートの警告サインとは?原因・対処法・修理費用を徹底解説!
ファンベルトに異常がある
ファンベルトはエンジンの補機類を駆動する重要な部品ですが、 摩耗や緩みによって異音を発生させることがあります。特にキュルキュルといった高音が発生する場合、ベルトの劣化が疑われるでしょう。この状態を放置すると、最悪の場合ベルトが切れてしまい、エンジンの機能に支障をきたす可能性があります。
関連記事:ファンベルトが切れる原因と対処法
エンジンオイルが古くなっている
エンジンオイルの劣化や不足は、 エンジン内部の潤滑不良を引き起こします。その結果、金属同士が直接擦れ合うことで異音が発生します。エンジンオイルは定期的な交換が必要であり、推奨交換時期を超えるとエンジン全体の性能低下や寿命短縮にもつながるでしょう。
コンプレッサーに問題がある
エアコンのコンプレッサーに異常がある場合、ウィーンやヒューンといった異音が発生することがあります。 コンプレッサー内部のベアリングが摩耗していたり、内部部品が破損していることが原因です。エアコンを使用する際に異音が増す場合には、コンプレッサーの故障を疑うべきです。
プラグが点火不良状態になっている
スパークプラグの劣化や汚れが原因で点火不良が起きると、エンジンがスムーズに燃焼しなくなります。その結果、 失火音やリズムの乱れた音が発生することがあります。この問題は燃費の悪化やエンジン出力の低下にも直結するため、早急な点検と交換が必要です。
車のエンジンから異音がするときの対処法

車のエンジンから異音がするときには、原因がわからず不安になるかもしれません。しかし、適切な対処をすれば、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。異音がする原因はさまざまですが、適切な方法で対応するといいでしょう。
放置すればするほど問題が悪化する可能性があるため、違和感を感じたらすぐに行動するようにしてください。プロの力を借りることで、車を長く安全に保つことができます。
プロに点検をお願いする
エンジンから異音が聞こえる場合、最も信頼できる方法は専門家による点検を受けることです。異音の原因は、 エンジンの内部部品の摩耗や破損、または周辺機器の不具合など、多岐にわたります。これらは一見しただけでは判断できないことが多く、専門的な知識や経験が必要です。
自分で原因を探ろうとすると、誤った判断を下してしまう可能性があります。例えば、異音がファンベルトの劣化によるものだと思い込んでいたら、実際にはエンジンオイルが不足していたというケースもあります。このような事態を避けるためにも、整備士やディーラーのメカニックに点検を依頼するのが最善の選択です。
修理に出す
点検の結果、修理が必要であると判断された場合は、速やかに修理を依頼しましょう。異音を放置していると、エンジンや車全体のパフォーマンスが低下するだけでなく、さらなる故障や安全面でのリスクが生じる可能性があるでしょう。修理の内容は、異音の原因によって異なります。
例えば、ファンベルトが劣化している場合は交換が必要になりますし、エンジンマウントが損傷している場合は、補修または取り替えが必要です。また、エンジンオイルの交換や点火プラグの清掃などの軽微なメンテナンスで済む場合もあります。修理費用や作業時間について事前に確認し、適切な対応を取ることが大切です。
急な場合は専門家に連絡し指示を仰ぐ
運転中に突然異音が聞こえた場合は、 無理に走行を続けず、安全な場所に停車することが最優先です。その後、車の専門家やロードサービスに連絡を取り、状況を説明してください。特に、エンジンから異常な振動や異臭を伴う音がした場合は、重大なトラブルの兆候である可能性が考えられるため、慎重な対応が求められます。
また、車をその場で点検することが難しい場合でも、専門家に連絡をすることで適切な指示を受けられます。たとえば、エンジンを一旦停止して冷やすべきなのか、レッカーサービスを手配すべきなのかといったアドバイスを得られるでしょう。迅速に対応することで、さらなる損傷や危険を回避できます。
エンジンの異音を改善するのにかかる費用

車のエンジンから異音がする場合、その修理にかかる費用は原因や状況に応じて大きく異なります。例えば、エンジンマウントの交換には5万円前後が必要となることがあります。一方、ファンベルトやエンジンオイルの交換であれば、比較的手頃な費用で済むことも多いです。点火プラグの修理やコンプレッサーの修理はやや高額になることが多く、数万円〜十万円以上に及ぶことも考えられます。
また、正確な費用を把握するためには専門家による診断が必要です。依頼先や修理の内容によっても金額が変わるため、 事前に見積もりを取ることをお勧めします。車のエンジンは重要な部品であり、早めの対処がトラブルの拡大を防ぐ鍵です。
エンジンからの異音を直してくれる場所
車のエンジンから異音が発生した場合、それを修理するためには適切な専門家に相談することが前提です。異音の原因や状態によって、以下の3つの場所が選択肢として挙げられます。エンジンからの異音は放置すると車の寿命に影響を与える可能性があるため、早めの対応が適切です。信頼できる修理業者を見つけ、適切な診断と修理を行いましょう。
ディーラー
ディーラーは、車種やメーカーに特化した修理とメンテナンスを提供する場所です。メーカー純正の部品を使用し、メーカーの基準に沿った修理が行われるため、安心感があります。 特に新車保証がまだ有効な場合や、複雑なエンジンの問題を抱えている場合には、ディーラーを選ぶと良いでしょう。
スタッフは特定の車種についての専門知識を持っており、エンジン内部の精密な作業が必要な場合にも適しています。ただし、修理費用が他の選択肢に比べて高めになる傾向があるため、予算も考慮する必要があります。
カーショップ・リペアショップ
カーショップやリペアショップは、さまざまな車種の修理に対応している専門業者です。地域密着型の店舗が多く、 費用がディーラーに比べてリーズナブルであることが魅力です。ファンベルトの交換やエンジンオイルの交換といった比較的シンプルな修理から、エンジンマウントの調整などの中程度の修理まで幅広く対応できます。
信頼できるショップを見つけるためには、口コミやレビューを参考にするのが良い方法です。また、相談しやすい雰囲気の店舗を選ぶことで、予算や修理内容について詳しく話し合うことができます。
ガソリンスタンド
一部のガソリンスタンドは、簡易的なエンジンメンテナンスや異音の診断サービスを提供している場合があります。特に異音の原因がエンジンオイルの劣化や不足に関連している場合には、 ガソリンスタンドで迅速に対処できることがあります。
ただし、ガソリンスタンドで対応できる範囲は限られており、複雑な問題や高度な修理には対応していないことが多いです。そのため、ガソリンスタンドは異音が比較的軽微で、応急処置が必要な場合に利用するのが適しています。
車の売却ならソコカラ
車のエンジンから異音がする場合、その音の種類や発生状況から原因を特定することが可能です。「カラカラ」「キュルキュル」など、音には特徴があり、それぞれエンジンオイル不足やファンベルトの劣化、エンジン内部の摩耗などが関係します。放置すると修理費用が増大し、安全性にも影響を及ぼすため、早期の対応がとても大切です。
まずは異音の原因を推測し、専門家に点検を依頼しましょう。特に「キンキン」といった金属音は重大な故障の兆候である場合が多く、すぐにプロの診断を受ける必要があります。また、修理費用は原因により異なり、軽微な調整で済む場合もあれば、数万円以上かかることもあります。異音に気づいた際には、適切な対応で車の安全を守りましょう。
修理費用が高額になる場合は、ソコカラの無料査定で高価買取をご検討ください。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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