- 2024.11.01
車検が高い原因と安く抑えるコツについて解説|車検費用の相場について
自動車を所有している限り、定期的なメンテナンスとして「車検」を受ける必要があります。車検は、日本の法律で定められた安全基準を満たしているかを確認する重要なプロセスであり、これによって事故のリスクを減少させることが期待されています。
しかし、車検にはそれなりの費用がかかるため、多くの人が車検時に負担を感じるのも事実です。特に、車の使用年数や走行距離、修理が必要な場合などによっては、車検費用が思った以上に高くなることがあります。この記事では、車検費用が高いと感じる理由や、その内訳、そして費用を抑えるための具体的なポイントについて詳しく解説していきます。

車検費用が高いと感じる金額は?
車検費用が「高い」と感じるラインは人それぞれ異なりますが、一般的には10万円を超えると高額と感じる人が多いようです。これは、車の種類や年式、車検を受ける業者によって異なるため、一概には言えませんが、特に高級車や輸入車は、20万円以上の車検費用がかかることもあります。
初めて車検を受ける方や、毎回費用に驚く方もいるかもしれませんが、車検費用が高額になる背景にはさまざまな理由が存在します。これを理解することで、納得のいく費用の支払いができるようになります。
車検が高い原因
車検費用が高額になる理由は、車の状態や環境、選ぶ業者の種類など、さまざまな要因が影響しています。ここでは、特に費用が高くなる主な要因を詳しく見ていきます。
走行距離が長い
走行距離が長い車は、その分エンジンや部品にかかる負担も大きくなります。車の消耗品であるブレーキパッドやタイヤなどは、走行距離に応じて摩耗しやすく、定期的な交換が必要です。
走行距離が10万キロメートルを超える車の場合、エンジンオイルやエアフィルター、タイヤの交換が必要になることが多く、それに伴って整備費用が増える傾向があります。特に、エンジン周りの消耗品の交換は高額になるため、走行距離が多い車は車検費用が高くなりやすいです。
年式が古い
年式が古い車も、車検費用が高くなる大きな原因です。新しい車に比べて古い車は部品の劣化が進みやすく、また部品の供給が少なくなるため、交換が必要な場合に費用が高額になることがあります。特に10年以上経過した車は、各部品が摩耗し、交換や修理が必要となるケースが多く見られます。
また、古い車は燃費性能が劣ることが多く、環境基準を満たすために追加の整備が必要になることもあります。これにより、車検時の整備費用がかさみ、結果的に車検費用が高くなることが一般的です。
修理や部品の交換が必要
車検の際に車の状態が悪く、修理や部品交換が必要な場合も、費用が大幅に増える原因となります。例えば、ブレーキパッドやディスクローター、タイヤ、オイルフィルターなど、消耗品の交換が必要な場合、これらの交換費用が車検費用に加算されます。
また、エンジンやサスペンションなどの重要な部品に問題がある場合、修理費用が大幅に増える可能性があります。特にエンジンやトランスミッションに関わる故障は修理費用が高額になりがちで、その結果、車検費用が予想以上に高くなることがあります。
希少性の高い車
輸入車や希少な車種は、車検費用が高額になるケースが多いです。これは、国内で部品が入手しにくいことや、専門的な技術が必要なためです。また、部品が海外から取り寄せになる場合、輸送費や関税がかかるため、部品代が高くなることもあります。
さらに、専門的な知識や技術を持つ整備士が限られていることもあり、そのための手間賃が高くなる場合があります。これらの要因が重なることで、結果的に車検費用が大幅に上昇することがあるのです。
業者の基本料金が高い
車検を受ける業者によっても、基本料金が大きく異なります。特にディーラー車検は、他の業者に比べて高額になることが多いです。ディーラーは、メーカー純正部品を使用し、専門的なサービスを提供するため、その分コストがかかります。
また、ディーラーは車に関する総合的な点検やメンテナンスが行われるため、他の業者に比べて料金が高く設定されていることが一般的です。一方で、信頼性やアフターサービスの充実度が高いことから、安心して車検を受けたい人にとっては魅力的な選択肢でもあります。
車検費用の内訳と費用相場
車検費用は大きく分けて「法定費用」「基本費用」「整備費用」の3つに分類されます。それぞれの内訳と費用の相場について詳しく説明します。
法定費用
法定費用は、車検を受ける際に必ず支払わなければならない費用で、国が定めた法律に基づいて徴収される費用です。この費用には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代が含まれます。自賠責保険は、万が一の事故に備えるための強制保険であり、車検時に更新する必要があります。
自動車重量税は車の重量に応じて異なり、車が重いほど税額が高くなります。これらの法定費用は全国一律で、軽自動車の場合はおおよそ3万円程度、普通車の場合は車両重量によって変わり、2万円〜8万円程度が相場となっています。
基本費用
基本費用は、車検を行う業者に支払う手数料です。車検の手続きを代行するための費用や、検査にかかる手数料などが含まれます。業者によって料金は異なりますが、一般的には1万円〜3万円程度が相場となっています。
ディーラーはこの基本費用が高めに設定されていることが多く、一方で民間業者やカー用品店は比較的安価に抑えられることが一般的です。車検の手続きを手軽に済ませたい方は、この基本費用がどのくらいかかるかを事前に確認しておくと良いでしょう。
整備費用
整備費用は、車の状態に応じて必要な整備や部品交換にかかる費用です。車の年式や走行距離によって整備内容が異なり、必要な整備が多いほど費用も高くなります。例えば、タイヤやブレーキパッドの交換、オイル交換などが整備費用に含まれることがあります。
これらの費用は車の状態や整備内容によって大きく異なるため、事前に見積もりを取ることが大切です。整備費用の相場は3万円〜10万円程度と幅がありますが、車の状態によってはさらに高額になる場合もあります。
車検先の特徴と費用相場
車検をどこで受けるかによって、費用やサービス内容が大きく異なります。それぞれの車検先の特徴と費用相場について説明します。
ディーラー
ディーラーでの車検は、メーカーの正規代理店で行われるため、信頼性やアフターサービスが充実しています。特に、新車保証がある車や、メーカー純正部品を使用した整備を希望する場合は、ディーラー車検が適しています。
ただし、費用は他の業者に比べて高く、10万円以上かかることが一般的です。ディーラー車検は、信頼性を重視する人にとっては最適な選択肢ですが、費用を抑えたい人にとっては割高に感じるかもしれません。
民間業者
民間の整備工場は、ディーラーに比べて安価な車検を提供しています。一般的な整備や修理を行い、必要に応じて部品交換も可能です。民間業者の車検は5万円〜8万円程度が相場で、ディーラーよりも安価で済む場合が多いですが、整備の質やサービス内容は業者によって異なります。信頼できる業者を選ぶためには、事前に口コミや評判を調べることが大切です。
カー用品店
カー用品店での車検は、比較的安価に車検を受けることができるのが特徴です。基本的な整備や部品交換は可能ですが、複雑な修理が必要な場合は他の業者に依頼されることがあります。カー用品店での車検費用は3万円〜5万円程度で、安く車検を済ませたい人に向いています。ただし、整備の内容が限定されるため、車の状態によっては不十分な場合もあるので注意が必要です。
車検専門店
車検専門店は、短時間で車検を完了させることができるサービスを提供しています。迅速かつ効率的な車検が特徴で、予約が必要な場合もありますが、当日中に車検が完了することがほとんどです。費用は4万円〜6万円程度で、忙しい人や短時間で車検を済ませたい人にとっては便利な選択肢です。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでも車検を受けることができ、基本的な整備や部品交換が行われます。費用は比較的安価で、3万円〜5万円程度が相場です。ただし、専門的な整備が必要な場合は他の業者に依頼することが多いため、複雑な修理が必要な場合には適していません。低コストで簡単に車検を済ませたい人には選択肢として考えられます。
ユーザー車検
ユーザー車検は、車の所有者が自分で車検場に車を持ち込み、手続きを行う方法です。業者を通さないため、法定費用のみで済むことが特徴で、費用は2万円〜4万円程度です。しかし、車の整備に関する知識や手続きを行う時間が必要で、整備不良があれば車検に合格できない可能性もあります。整備に自信がある人や、費用を大幅に抑えたい人に向いている選択肢です。
関連記事:【初心者必見】ユーザー車検のやり方は?ユーザー車検を行うメリット・デメリット
車検費用を抑えるポイント
車検費用を抑えるためには、いくつかの工夫が必要です。以下では、具体的な方法について説明します。
複数業者の見積もり
複数の業者で見積もりを取ることで、最もコストパフォーマンスの良い業者を選ぶことができます。業者によって料金やサービス内容が異なるため、事前に比較することが大切です。また、見積もりを取る際には、整備内容や追加費用についてもしっかり確認しておくことが大切です。
定期的なメンテナンス
車検時に大きな修理が必要になるのを避けるためには、日頃からの定期的なメンテナンスが大切です。定期的にオイル交換やタイヤの点検を行うことで、車検時に交換が必要な部品を減らすことができ、結果的に整備費用を抑えることができます。また、早めに不具合を発見することで、大きな故障を防ぐことができるため、トータルで見てもコスト削減につながります。
サービスを最小限にする
車検時に必要なサービスを最小限に絞ることで、費用を抑えることができます。例えば、ディーラーでは多くのオプションサービスが提供されていますが、すべてが必要というわけではありません。不要なサービスを省くことで、無駄な費用を削減することが可能です。また、基本的な整備だけを行うことで、追加費用が発生しないようにすることも一つの方法です。
ユーザー車検の検討
費用を大幅に抑えたい場合は、ユーザー車検を検討することも有効です。自分で車検場に車を持ち込み、手続きを行うことで、整備費用や手数料を大幅に削減できます。ただし、手続きに時間と手間がかかるため、スケジュールに余裕がある場合におすすめです。また、ある程度の整備知識が必要なため、自信がある方に向いています。
車検費用が高いなら乗り換えを検討するのも一つの手
車検費用があまりに高額になる場合、車の乗り換えを検討することも一つの選択肢です。特に、古い年式の車や修理が頻繁に必要な車は、車検費用が増えがちです。新しい車に乗り換えることで、燃費やメンテナンスコストが抑えられることが多く、長期的にはコストを削減できる可能性があります。
また、現在の車を売却することで、その資金を次の車の購入に充てることができるため、経済的にもメリットがあります。特に、車検前に査定を受けることで、最適なタイミングで車の乗り換えができるかもしれません。
関連記事:車の処分方法にはどんな種類がある?売却と廃車の方法もご紹介
まとめ
車検費用は、車の状態や業者によって大きく変わります。事前に知識を持ち、複数の選択肢を比較することで、費用を抑えることが可能です。定期的なメンテナンスや不要なサービスのカット、そしてユーザー車検など、さまざまな方法でコストを削減できることがわかります。
また、車検費用が高額になる場合は、車の乗り換えを検討することも一つの手段です。長期的な視点で車検費用を管理し、賢く車を維持するための方法を見つけることが大切です。
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この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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