2024.09.19

CVT車ってどんな車?AT車との違いやメリットとメンテナンス法を解説!

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「CVT車」という言葉を聞いたことはありますか?日本の道路にピッタリなCVTは多くの車に搭載され、国内で普及が進んでいます。この記事では、CVT車の特徴や、メリット・デメリットをAT(オートマチックトランスミッション)車との違いを比較しながら解説していきます。

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CVT車とは何か

CVT車とは、スムーズな加速と燃費の良さで知られる、自動変速車の進化系と言えるでしょう。その名の由来は「Continuously Variable Transmission(コンティニュアスリー バリアブル トランスミッション)」で、日本語では「無段変速機」と呼ばれています。AT車と同様、運転者はシフトレバー操作をするだけで、自動で変速してくれるため、快適なドライブを楽しむことができます。しかし、CVT車はAT車とは異なる変速機を採用しています。

CVT車の心臓部ともいえるのは、ベルト式、チェーン式、トロイダル式など様々な種類が存在する「無段変速機」です。現在の主流は、金属ベルト式のCVTです。金属ベルト式のCVTは、2つの「プーリー(滑車)」と、それらを繋ぐ金属ベルトによって変速を行います。AT車のような複雑なギアは採用されていません。従来、CVTはスクーターや原付などの小型車両に採用されていましたが、近年では乗用車にも広く普及し、AT車を凌ぐ存在感を示しています。

CVT車はAT限定免許でも運転できるか?

AT限定免許を取得していれば、CVT車を運転することができます。これは、CVT車もAT車と同様に自動で変速を行うため、運転操作に特別な違いがないからです。そのため、自動車免許においてもCVT車はAT車として分類されており、AT限定免許で運転が可能です。

CVT車とAT車の違いは何か?

CVT車とAT車はいずれも自動変速機ですが、その変速機には明確な違いがあります。AT車は「有段変速機」とも呼ばれ、複数枚のギアを組み合わせることで段階的に変速を行います。一方、CVT車は「無段変速機」と呼ばれ、プーリーとベルトの組み合わせによって変速を行います。AT車はエンジン回転数と車速の比率が段階的に変化しますが、CVT車はベルトの円周を変化させることで、常に最適な回転数を維持しながら走行できます。このため、CVT車はAT車に比べて燃費効率に優れ、変速時の滑らかに走行できます。

しかし、CVT車は耐久性や強度においてAT車よりも劣る点が課題として挙げられています。そのため、大出力エンジンを搭載した高級車にはAT車が、街乗り中心の軽自動車やコンパクトカーにはCVT車が搭載される傾向にあります。

CVTのクリープ現象とは

かつては、クリープ現象の有無もCVT車とAT車を区別する特徴の一つでした。クリープ現象とは、シフトレバーを「D」や「R」に入れた状態でアクセルペダルを踏まなくても、車がゆっくりと移動する現象です。初期のCVT車はクリープ現象が発生しない構造でしたが、駐車時や渋滞時など、クリープ現象が便利な場面が多いことから、現在では多くのCVT車にクリープ機能が搭載されています。

CVT車とAT車の識別方法

かつては、自動車のトランスミッションの種類を判別する際、シフトレバーの表記にアルファベットが使われている場合はCVT車、数字が含まれている場合はAT車という単純な見分け方がありました。この方法を用いれば、一見してトランスミッションの種類を判断することができたため、非常に便利な方法でした。

しかし、近年では、自動車メーカーの技術革新により、この従来の見分け方が通用しなくなったケースが増えてきています。具体的には、シフトレバーに数字表記があるにもかかわらずCVT車である場合や、アルファベットのみで表記されているにもかかわらずAT車である場合などが存在するようになりました。このような状況下では、従来のような単純な判断はもはや不可能となり、より確実な方法でトランスミッションの種類を判別する必要が生じています。

車を購入する際には、搭載されているトランスミッションの種類を正確に把握することが重要です。そのため、車がどちらのトランスミッションを搭載しているかを知りたい場合は、車両の型式を確認するのが確実な方法です。車両の型式には、トランスミッションの種類に関する情報が記載されているため、これにより正確な情報を得ることが可能となります。

CVT車の3つの種類

前述した通り、CVT車には「ベルト式」「チェーン式」「トロイダル」3タイプがあります。

ベルト式CVT

自動車の変速機として広く用いられているのは、ベルト式変速機です。この変速機は、金属製のベルトと2つのプーリー(滑車)を用いて変速します。入力側のプーリーはエンジンに、出力側のプーリーは車輪にそれぞれ接続されています。プーリーは円錐状に設計されており、ベルトの位置を調整することで円周の長さが変化し、回転速度も変化します。入力側と出力側の回転速度の比率が、MT車やAT車でいう「ギア比」に相当し、このギア比を調整することで加速や減速を実現します。ベルトの位置は油圧によって制御されるため、ギアチェンジ時のタイムラグやショックは発生しません。

チェーン式CVT

チェーン式はベルトの代わりにチェーンを使用しています。また、ギアで変速することはありません。

トロイダル式CVT

トロイダルは、2つのプーリー間に設置された「パワーローラー」と呼ばれるコマを介して接地面の角度を調整し、変速を実現する仕組みです。ギアによる変速を行わない点は、CVTと共通しています。CVTはヨーロッパで誕生した技術ですが、主に日本で普及し発展を遂げました。日本の道路事情は、信号や渋滞、坂道が多く、頻繁な加速と減速を繰り返すため、常に高速走行が多いヨーロッパと比べて、CVTのメリットをより実感しやすい環境と言えるでしょう。

CVT車の3つのメリット

CVT車のメリットを3つ紹介します。

燃費が良い

CVT車はエンジンの回転を無駄なく車輪に伝えられるので、燃費がよくなります。高速道路や坂道などの道路状況に応じて、エンジンの特性上効率が最もよい回転数を選べます。

変速がスムーズ

CVT車は従来のAT車と比べ、スムーズに無変換での変速ができます。変速にギアを使わず油圧でベルトを動かすため、速度を変えてもタイムラグや不快感を持ちにくくなっています。

日本は信号が多いうえに都市部では渋滞が頻発し、そのたびに加速と減速を繰り返します。CVTは欧州で生まれた技術ですが、変速がスムーズなCVT車は日本の道路事情と相性がよいため、欧州より日本で広く普及してきました。

3. 基本的にはメンテナンス不要

CVT車は基本的にメンテナンスが不要な構造に作られていますので、ほとんどのメーカーで無交換が推奨されています。しかし、下記のような場合は各消耗部品の交換が必要となることがあります。

CVT車の2つのデメリット

CVT車のデメリットを2つ紹介します。

低速と高速の走行では燃費が悪くなる

CVT車ではベルトがプーリーの内側に来るほど回転が小さくなるため、滑りやすくなったり摩擦が大きくなったりすることがあります。そのため、低速や高速の走行ではかえって燃費が悪くなってしまいます。

AT車に比べると故障しやすい

日本の地形や交通事情と相性がよいCVT車ですが、AT車に比べると故障しやすい傾向にあります。CVT車はベルトとプーリーが摩擦しているので、正常に走っていても小さな金属音が発生します。走行距離が長くなって摩耗が進むと、不快なくらいの異音を発生させてしまうことがあります。

CVTの不具合とメンテナンス方法

前述したとおり、CVTは、多くの自動車メーカーから「無交換でよい」とされており、メンテナンスフリーな構造として設計されています。これは、CVTの心臓部であるスチールベルトの強度が大幅に向上したためです。しかし、まれにベルトが伸びてしまい、駆動ロスや振動が発生するケースも報告されています。この場合、CVTユニット全体を交換する必要が生じます。

また、プーリーとベルトの摩耗によってエンジンから異音が発生するなど、CVT故障の前兆とも考えられる現象も確認されています。そのため、「メンテナンス不要」とされていても、CVTフルードの交換は定期的に検討すべきです。CVTフルードはエンジンをスムーズに動かすための重要な液体であり、経年劣化によって性能が低下します。そのため、メーカーによっては交換を推奨している場合もあります。

ただし、CVTフルードの交換は、ATオイルと同様に必須ではありません。メーカーによっては交換自体を不要としている場合もあります。しかし、走行距離や年式が経過した車両では、交換が必要になることもあります。オイルは消耗品であり、経年劣化は避けられないため、状況に応じて交換を検討することが大切です。

CVTフルードのメンテナンス

CVTフルードはCVTのスムーズな動作を助けるために使われ、主に3つの役割があります。

  • エンジンのパワーをタイヤへ効率的に伝える
  • エンジン内部の装置を油圧で動かす
  • エンジン内部の焼き付き防止

CVTフルードは、クルマの心臓部ともいえるCVT(無段変速機)の潤滑油として、スムーズな走行を支える不可欠な存在です。しかし、走行中の摩擦熱や時間の経過によって、その性能は徐々に低下していきます。酸化による劣化や添加剤の消耗、金属摩耗によるスラッジの混入などが、CVTフルードの寿命を縮める要因となります。

CVTフルードの交換は、専門知識と技術が必要な作業です。誤った交換は、エンジンの故障に繋がる可能性もあるため、整備工場やディーラーに依頼することを強くお勧めします。

交換費用は、車種やフルードの種類、交換量によって異なりますが、概ね5,000円~15,000円程度が相場です。CVTフルードの持ち込み交換に対応している業者もありますので、事前に問い合わせてみましょう。

CVT車は、メンテナンスフリーと思われがちですが、長寿命を実現するためには、CVTフルードの交換を含め、適切なメンテナンスが必要です。車の状態を定期的にチェックし、必要に応じて交換を検討しましょう。

CVT車を修理せずに乗り続けるリスク

そのまま修理せずに載り続けた場合、アクセルを踏んでもエンジンの回転数が上がっているのに加速しない、あるいは走行中に突然回転数が落ちてエンジンブレーキがかかるといった症状が現れることがあります。特に後者は、追突の危険性があり、大変危険です。このような症状は、走行距離が長くなった車によく見られます。そのため、5万kmを超えたあたりから異音がしたり、不具合が出始めたら、故障する前に手放す人も少なくありません。

まとめ

燃費の良さやスムーズな加速が魅力のCVT車ですが、低速や高速走行時の燃費悪化や故障のしやすさといった側面も持ち合わせています。軽自動車やコンパクトカーに多く採用されているCVT車は、メンテナンスフリーと思われがちですが、長寿命を保つためには定期的なCVTフルード交換など、適切なメンテナンスが欠かせません。5万kmを超えると異音や不具合が発生することもあります。車の状態を定期的にチェックし、必要に応じてメンテナンスや買い替えを検討しましょう。

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この記事の監修者

浅野 悠

「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。

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