- 2024.10.06
ドアパンチの修理代はいくら?費用相場と対処法について
車を所有する方の中には、駐車中の車に他の車のドアがぶつかってできる「ドアパンチ」を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。ドアパンチは意図せず発生することが多いものの、車にとっては避けがたいトラブルです。 特に、車の美観を損なうだけでなく、放置するとサビやさらなる損傷の原因になり、結果的に修理費用が増加する可能性もあります。
この記事では、ドアパンチに関する修理代の費用相場や、どのように対処すべきかについて詳しく解説します。早めの対処が重要であり、車両保険の活用も視野に入れて、最適な対応を検討しましょう。

ドアパンチとは
「ドアパンチ」とは、駐車中の車のドアが開く際に、隣りの車にぶつかり、車体に凹みや傷ができることを指します。多くの場合、駐車場や狭いスペースで発生します。
特に混雑した駐車場や狭い駐車スペースでは、ドアパンチのリスクが高まります。また、強風の中でドアが突然開き、制御できずに隣の車に当たるケースも少なくありません。小さな凹みや塗装の剥がれでも、車の価値に影響を与えるため、ドアパンチは軽視できない問題です。
ドアパンチの修理代の費用相場
ドアパンチの修理代は、損傷の程度や修理方法によって大きく変わります。軽度の凹みであれば安価な修理で済むことが多い一方で、塗装の剥がれやドア全体の交換が必要な場合は費用が大幅に増加することがあります。
小さい凹みの場合
小さな凹みの場合、デントリペアや板金修理で対応できます。デントリペアは塗装を傷つけずに凹みだけを修理する方法で、費用はおおよそ1万円~3万円程度です。この方法は、凹みが浅く範囲が小さい場合に特に効果的で、修理にかかる時間も短いため、多くの人にとって手軽な選択肢です。
塗装が剥がれた場合
凹みと同時に塗装が剥がれてしまった場合は、凹み修理だけでなく塗装の補修も必要です。この場合、部分的な再塗装が必要となり、修理費用は3万円~5万円程度かかることが一般的です。
メタリック塗装や特殊なカラーの場合、塗装にかかる費用はさらに高くなることがあります。また、塗装の色合わせが難しい場合、広範囲にわたる再塗装が必要となることもあり、費用がかさむことがあるため注意が必要です。
ドアの交換が必要なケース
凹みや傷が深刻な場合や、ドア全体が損傷している場合、ドアの交換が必要となることがあります。ドア交換にかかる費用は、部品代と工賃を合わせて10万円~20万円が相場となります。特に高級車や外国車の場合、部品の取り寄せや特別な修理が必要になることがあり、さらに費用が増える可能性があります。
ドアパンチの費用を左右する要素
ドアパンチの修理費用は、いくつかの要因によって決まります。ここでは、費用に影響を与える主な要素について詳しく見ていきます。
凹みの深さと範囲
凹みが浅く、範囲が狭ければデントリペアなどの簡単な修理で済むことが多いですが、凹みが深かったり、広範囲に及ぶ場合は、板金修理やドアの交換が必要になるため、費用が大幅に増加します。特に、凹みが車の骨格部分に影響を及ぼしている場合は、修理費用が跳ね上がることが少なくありません。
傷や凹みがある箇所
ドアパンチの被害が車のどの部分にあるかも、修理費用に大きな影響を与えます。車のドアの中央部分にある凹みであれば修理が比較的簡単ですが、ドアの端や、複雑な形状の部分に凹みや傷がある場合、修理には技術が必要となり、費用も増加する仕組みです。また、ドアの取っ手部分や窓枠周辺の凹みは、修理に時間がかかることが多く、工賃も高くなる傾向があります。
折れ目の有無
凹みだけでなく、ドアに折れ目ができている場合は、修理がさらに複雑になります。折れ目がある場合、通常の修理では対応できず、ドア全体の交換が必要になることが多いです。このようなケースでは、修理費用が大幅に増加し、10万円を超えることが一般的です。特に高級車や特殊な素材を使用している車の場合、交換費用がさらに増加することがあります。
ドアパンチの対処法
ドアパンチに遭遇した際、適切な対処をすることでトラブルを最小限に抑えることができます。自分がドアパンチをしてしまった場合や、ドアパンチを受けた場合、それぞれの対処法を知っておきましょう。
自分がドアパンチをした場合
自分が他人の車にドアパンチをしてしまった場合、まずは冷静に相手に報告し、誠実な対応を取ることが大切です。可能であれば相手の連絡先を確認し、修理の費用負担について話し合いましょう。また、車両保険に加入している場合は、保険を使って対応することも可能です。警察に報告することで、公正な対応が期待できます。
ドアパンチをされた場合
自分の車がドアパンチを受けた場合、まずは状況を確認し、相手に連絡を取ることが大切です。相手が不明な場合でも、警察に届け出を行い、事故証明を取得することで、保険を利用する際に有利になることがあります。また、自分の車両保険がどのような補償をしているかを確認し、修理にかかる費用がカバーされるかどうかをチェックしましょう。
ドアパンチは早めの修理が大切
ドアパンチを放置すると、凹み部分からサビが発生し、修理費用がさらに高くなる可能性があります。特に塗装が剥がれている場合は、早めに修理を行うことで車の美観を保ち、車の価値を守ることができます。長期間放置することで、修理費用が増大するリスクがあるため、早めの対応が重要です。
ドアパンチで車両保険は使ったほうが良い?
ドアパンチによる損傷を受けた場合、修理費用をどう負担するかが大きな問題となります。そこで、多くの人が「車両保険を使うべきかどうか」を悩む場面に直面します。
車両保険は、こうしたトラブルによる修理費用をカバーする手段の一つですが、必ずしも保険を使うことが得策とは限りません。ここでは、ドアパンチによる損傷に対して車両保険を利用するべきかどうか、そのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
車両保険を使うメリット
ドアパンチによる損傷が大きい場合や修理費用が高額になる場合、車両保険を利用することで負担を軽減できます。特に、ドアの凹みだけでなく、塗装の剥がれやドア全体の交換が必要になるような大規模な修理が必要な場合、数万円~十数万円の修理費用がかかることがあります。
このようなケースでは、保険を使うことで自己負担を抑えられるため、経済的な面で非常に助かる手段となります。さらに、相手が特定できず、修理費用を自己負担しなければならない状況では、保険を利用することで大きな出費を避けることができます。
ドアパンチは駐車場などで知らない間に発生することが多く、相手を特定できない場合がほとんどです。このような場合、保険を利用することで迅速に修理を行い、車の状態を元に戻すことが可能です。
車両保険を使うデメリット
一方で、車両保険を使う際にはデメリットも考慮する必要があります。最大のデメリットは、翌年以降の保険料が上がる可能性がある点です。車両保険を利用すると、保険の等級が下がり、その結果、翌年の保険料が増加することがあります。修理費用が保険料の増加額を上回る場合には、長期的なコストとしては不利になることも考えられます。
たとえば、ドアパンチの修理代が数万円程度で済む場合でも、保険を使うことで翌年の保険料が数万円上がってしまう可能性があります。修理代金と翌年以降の保険料の増額分を比較し、総合的に判断することが大切です。特に、軽微な損傷で修理代が少額の場合は、保険を使わずに自己負担で修理するほうがトータルのコストを抑えられるケースもあります。
また、保険の利用には免責金額が設定されていることが多く、この免責額を超えない修理費用であれば、結局は自己負担となるため、保険を使うメリットがない場合もあります。たとえば、免責額が5万円に設定されている場合、修理費用がそれ以下であれば保険金が支払われず、保険を使う意味がなくなります。
ドアパンチの修理先
ドアパンチの修理は、専門業者に依頼するのが一般的です。以下では、修理を依頼できる主な場所について解説します。
ディーラー
ディーラーでの修理は、車のメーカーに特化した対応が可能です。純正部品を使用した修理や、高品質なサービスが期待できますが、費用は他の選択肢に比べて高めです。また、修理後の保証が充実している点も利点です。
整備工場
整備工場では、ディーラーよりも低価格で修理を行うことができる場合があります。技術力の高い整備士がいる工場を選ぶことで、品質の高い修理をリーズナブルな価格で受けることができます。工場によっては、ディーラーと同様のサービスを提供している場合もあるため、口コミや評判を確認して選ぶと良いでしょう。
カー用品店
カー用品店では、デントリペアなどの簡単な修理を行うことができ、比較的安価に修理が可能です。軽度の凹みや傷であれば、数千円から修理を行うことができますが、複雑な修理には対応していない場合もあります。
ドアパンチされるのを防ぐ方法
車を所有している人にとって、駐車中の車に他の車が接触して凹みや傷ができる「ドアパンチ」は避けたいトラブルの一つです。ドアパンチは、他人の不注意によって生じることが多く、特に狭い駐車場や混雑した場所ではリスクが高まります。
ここでは、ドアパンチされるのを防ぐための効果的な方法について解説します。日常の駐車の際にこれらのポイントを意識することで、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。
混雑する出入り口付近は避ける
駐車場の出入り口付近は、車両の出入りが頻繁で人の往来も多いため、ドアパンチのリスクが特に高い場所です。駐車スペースが限られているため、隣の車が狭いスペースで無理にドアを開けようとすることが原因で、ドアパンチが発生しやすくなります。
また、出入り口付近は多くの車がバックで駐車しようとする場所でもあり、車が擦れたり、ぶつかるリスクも増加します。混雑した場所はできるだけ避け、車両の流れが少ないエリアに駐車することが大切です。
広いスペースに停める
駐車する際、まずは出入り口から少し離れたスペースを探すことが大切です。混雑している場所ではどうしても駐車スペースが限られますが、可能な限り出入り口から離れたエリアを選びましょう。
特にショッピングモールやスーパーマーケットの駐車場では、入り口に近い場所ほど人の動きが激しいため、ドアパンチのリスクが高まります。多少歩く距離が増えても、車を安全に保つためには出入り口から遠ざかることが賢明です。
高級車の横に停める
意外かもしれませんが、高級車の隣に駐車することも、ドアパンチを防ぐための一つの手段です。高級車のオーナーは、自分の車を大切に扱う傾向が強く、他人の車にも気を使って駐車することが多いです。
自分の車を傷つけたくないため、隣の車のドアに気を配りながら開け閉めを行います。そのため、高級車の隣に駐車することで、ドアパンチのリスクを減らすことが期待できます。
ドアパンチを自分で治す方法
小さな凹みであれば、自分で修理することも可能です。市販されているデントリペアキットを使えば、数千円程度で修理ができることがあります。ただし、塗装が剥がれている場合や凹みが深い場合は、プロに依頼するのが最善です。自分で修理を試みる際は、作業に失敗した場合、さらに修理費用がかかるリスクもあるため、慎重に行う必要があります。
車の売却ならソコカラにお任せ!
ドアパンチによる損傷は、早めに修理をして、車の価値を守ることが大切です。車の売却を検討している場合は、損傷を修理してから査定を受けることで、より高い評価を得ることができます。
専門業者であるソコカラに依頼すれば、スムーズな取引が可能となり、満足のいく結果が期待できます。ドアパンチのトラブルを避けつつ、最適な方法で愛車を守りましょう。

この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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