- 2024.11.01
ハンドルを切ると異音がする原因と対処法について詳しく解説!
ハンドルを切ると異音がする場合、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。この異音は、車の内部で問題が発生している可能性があり、早期に対応しないと車の安全性に大きな影響を与えることがあるため、決して無視してはいけません。
車の異音は、主に劣化した部品やメンテナンス不足によるものが多く、適切な点検や修理を行うことで、重大な故障を防ぐことができます。異音の発生原因を理解し、適切な処置を行うことが、車の性能を保つためには不可欠です。
本記事では、ハンドルを切ると異音が発生する主な原因、異音に対処する方法、修理費用の相場、さらには異音の発生を予防するためのポイントについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ハンドルを切ると異音がする原因
ハンドルを切ったときに発生する異音には、車のさまざまな部品の摩耗や故障が関係しています。異音がどこから発生しているのかを正確に把握することで、迅速に適切な修理を行うことができます。以下では、代表的な原因をいくつか解説します。
スプリング
スプリングは、車のサスペンションシステムに組み込まれており、車の安定性を保つために欠かせない部品です。スプリングの役割は、路面からの衝撃を吸収し、快適な乗り心地を提供することです。しかし、スプリングが長期間使用されると、劣化が進行し、ハンドルを切る際に「キュルキュル」や「ピシッ」といった金属音が発生することがあります。
特に車高調整を行っている車や、頻繁に悪路を走行している車は、劣化が早まることがあります。この問題を放置すると、車全体に負荷がかかり、サスペンションシステム全体の性能が低下してしまう仕組みです。その結果、走行時の安定性が損なわれるだけでなく、乗り心地も悪化します。
ドライブシャフト
ドライブシャフトは、エンジンの動力を車輪に伝える重要な部品です。このシャフトが劣化したり、ジョイント部分に問題が生じたりすると、特にカーブを曲がる際に「カタカタ」や「カリカリ」という異音が聞こえることがあります。
ジョイント部分が摩耗している場合や、ゴムのブーツが破損している場合、内部のグリスが漏れ出し、シャフトの動きが滑らかでなくなることで異音が発生します。
この状態を放置すると、最終的にはドライブシャフトが故障し、車の駆動力が失われるリスクがあるため、早急な対応が必要です。修理にはシャフトの交換やジョイントの修理が必要となり、費用は部品代と工賃を含めてかなり高額になってしまいます。
サスペンション
サスペンションは、車の安定性を維持し、路面からの衝撃を吸収する役割を持つシステムです。サスペンションシステムが正常に機能していないと、ハンドルを切る際に「ギシギシ」などと音が発生することがあります。
特に、サスペンションの構成部品であるブッシュやショックアブソーバーが劣化すると、振動を十分に吸収できず、異音が発生します。このような状態で運転を続けると、車の操作が不安定になり、最終的には安全性に大きな影響を及ぼす可能性があります。点検は定期的に行うことが望ましく、異常が見つかった場合は早めに修理や交換を検討する必要があります。
関連記事:サスペンションの寿命ってどれくらい?交換にかかる費用は
タイヤ
タイヤは車が地面と接触する唯一の部分であり、その状態が車の性能に大きく影響します。タイヤの偏摩耗や空気圧の不足は、ハンドルを切る際に「ゴロゴロ」などといった異音を引き起こす原因となります。特に空気圧が低い場合、タイヤが均等に接地せず、異音が発生しやすくなります。
また、タイヤのトレッドが摩耗している場合や、異常な形で摩擦している場合も異音が発生する原因となります。このような問題がある場合は、すぐにタイヤの空気圧を確認しましょう。
ステアリングシャフト
ステアリングシャフトは、ハンドル操作をステアリング機構に伝える役割を担っているため、異常があるとハンドルを切る際に異音が発生することがあります。スタリングシャフトのベアリングや接続部が劣化すると、異音が出ることがあります。
この異音は、ステアリング操作の正確さにも影響を与える可能性があります。そのため、異音が発生した場合は、シャフト全体の状態を点検し、必要に応じて交換や修理を行うのが望ましいです。
パワーステアリング
パワーステアリングシステムが問題な場合、ハンドルを切る際に「キュルキュル」などと音が聞こえることがあります。この音は、主に油圧ポンプやパワーステアリングフルードの問題によって発生します。フルードの量が不足している場合や、ポンプに異常がある場合、ステアリング操作が滑らかでなくなり、異音が発生します。
特に、フルードが不足していると、システム全体に負荷がかかり、最終的にはポンプの故障につながる可能性が高いため、定期的な点検とフルードの補充が必要です。異常を放置すると、ハンドル操作が重くなり、運転に支障をきたすため、早めの修理が必要です。
タイロッドエンド
タイロッドエンドは、ステアリングホイールの動きを車輪に伝える重要な部品です。この部品が摩耗したり、接続部分が緩んだりすると、ハンドルを切る際に「カタカタ」や「ガタガタ」という異音が発生します。
タイロットエンドの異常は、運転の安全性に大きなリスクをもたらすため、早急な対応が必要です。特に長距離走行をする車は、摩耗が進行しやすいため、定期的な点検と早めの交換が望ましいです。
ハンドルを切ると異音がする場合の対処法と費用相場
ハンドルを切ると異音がする場合、その原因に応じた適切な対処法が求められます。以下に、各部品の異常に対する対処法と、それに伴う修理費用の相場を示します。
スプリングが原因の場合
スプリングが劣化した場合、交換が必要です。スプリングの交換費用は、部品代と工賃を含めて1万〜3万円程度が相場です。車種によっては、スプリングの交換が難しい場合があり、追加の費用が発生することもあります。不具合を放置すると、サスペンション全体に影響が及び、さらなる修理費用がかかる可能性があるため、早めの対応が大切です。
ドライブシャフトが原因の場合
原因がドライブシャフトの場合は、シャフトの交換が必要です。交換費用は、車種や部品の種類により異なりますが、一般的には3万〜7万円程度が相場です。また、ジョイント部分が摩耗している場合は、ジョイントだけを交換することも可能ですが、シャフト全体の劣化状況を確認し、適切な修理を行うのが望ましいでしょう。
サスペンションが原因の場合
サスペンションに問題がある場合、ショックアブソーバーなどの交換が必要となります。これらの部品の修理費用は、部品代と工賃を含めて2万〜5万円程度が相場です。サスペンションシステムの異常は、乗り心地や車の安全性に直接関わるため、早急に修理しなければなりません。
タイヤが原因の場合
タイヤの摩耗や空気圧不足が原因で異音が発生している場合、タイヤの交換や空気圧の調整が必要です。タイヤ交換にかかる費用は、1本あたり5,000円〜3万円程度が一般的ですが、車種やタイヤの種類によって異なります。また、バランス調整やアライメント調整が必要な場合は、さらに追加費用がかかることがあります。
ステアリングシャフトが原因の場合
ステアリングシャフトに異常がある場合、シャフトやベアリングの交換が必要です。修理費用は、部品代と工賃を含めて3万〜6万円が相場です。劣化すると、ステアリング操作の影響につながるため、異音が発生した際は早めに修理を行うことが大切です。
パワーステアリングが原因の場合
パワーステアリングシステムに問題がある場合、油圧ポンプやフルードの補充、あるいはポンプの交換が必要です。修理費用は2万〜5万円程度が相場で、ポンプの交換が必要な場合はさらに高額になることがあります。フルードが不足している場合は、比較的安価に補充できるため、定期的に点検を行い、早めの対応が大切です。
タイロッドエンドが原因の場合
タイロットエンドが摩耗している場合、エンドの交換が必要です。交換費用は、部品代と工賃を含めて1万〜3万円程度が相場です。異常を放置すると、ステアリング操作に影響を与えるため、安全な運転が難しくなります。早期に修理を行うことで、さらなるトラブルを防ぐことができます。
ハンドルを切ると異音がするのを予防する方法
異音を予防するためには、定期的なメンテナンスと日常的なチェックが欠かせません。以下に、異音の発生を防ぐための具体的な方法をいくつか紹介します。
部品の寿命を把握する
車の各部品には、寿命があります。スプリングやサスペンション、タイロッドエンドなどの摩耗しやすい部品は、定期的に点検し、必要に応じて交換することが重要です。これにより、異音の発生を防ぎ、車の性能を長期間にわたって維持できます。
走行環境に配慮する
車の走行環境も、異音がする要因になります。凸凹の多い道路や悪路を頻繁に走行する場合、サスペンションやタイヤにかかる負荷が増大し、部品の摩耗が早まることがあります。できるだけ平坦な道路を走行し、過度の衝撃を避けることで、車の寿命を延ばし、異音の発生を予防することが可能です。
定期的なメンテナンスを行う
定期的なメンテナンスは、異音の発生を未然に防ぐための最も有効な手段です。車検や定期点検の際に、各部品の状態を確認し、必要に応じて修理や交換を行うことで、異音を防ぐことができます。特に、長期間走行している車や、頻繁に悪路を走行する車は、定期的なチェックは欠かせません。
ハンドルを切ると異音がする場合の注意点
ハンドルを切る際に異音が発生した場合、それを無視することは非常に危険です。ここでは、ハンドルを切ると生じる異音の注意点について2点解説します。
異音を放置しない
ハンドルを切る際に発生する異音を放置すると車全体の劣化が進み、最終的には重大な故障につながる恐れがあります。異音が発生した際は、速やかに専門業者に点検を依頼し、適切な修理を行うことが大切です。
自己修理を避ける
車の異音に対して自己修理を試みることは避けるべきです。車の構造は複雑であり、誤った修理を行うとさらなる問題を引き起こす可能性があります。専門の整備士に依頼し、確実な修理を行うことで、安全な運転を続けることができます。
修理費用が高いなら買い換えも一つの手
修理費用が高額になる場合、車の買い替えを検討することも一つの選択肢です。特に古い車は、今後も修理が必要になる可能性が高く、維持費がかさむことが考えられるでしょう。
修理費用と車の価値を総合的に判断し、必要に応じて新しい車への買い替えを検討することをおすすめします。また、古い車でも買取業者に査定を依頼すれば、廃車にするよりも高い価格で買い取ってもらえることがあります。
まとめ
ハンドルを切ると異音がする場合は、車のさまざまな部品の劣化や故障が原因です。異音は放置せずに、修理や場合に応じて部品を交換することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
定期的なメンテナンスを欠かさず行い、車の異常が発生した際には専門業者に相談することが、安全で快適な運転を続けるための最善策です。また、修理費用が高額な場合には、車の買い替えも検討する価値があります。車の安全性と維持費を考慮しながら、最適な判断を行いましょう。
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この記事の監修者
浅野 悠
「株式会社はなまる」小売事業部 事業部長。1987年東京都生まれ。小学生から大学生までの間レーシングドライバーを目指し数多くの大会に出場。20代で飲食店経営に携わったのち、野菜配達の仕事に就くも、幼少期からの車への魅力を忘れられず自動車業界へ。中古車査定士の資格を取得し、自動車に関する豊富な知識をもとに、おもに車に起きるトラブルの対処法や車の豆知識に関するコラムを執筆。
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