- 2025.06.05
車検切れでも買い取ってもらえる?査定額への影響と、その注意点
「車検が切れた車、もう売れないかも…」と不安に感じていませんか?車検切れの車を売却しようとすると、手続きや査定額への影響など、いろいろな疑問が浮かぶものです。
実際、車検が切れている場合には、通常の売却とは異なる注意点やコツがいくつかあります。
本記事では、車検切れの車がどのように扱われるのか、査定額に影響を与える要因や効率的な売却方法について詳しく解説します。
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車検切れの車でも買い取ってもらえる?

車検費用や修理代が高額になる場合や乗り換えを考えている場合、あるいは長期間放置して車検が切れてしまった場合など、車検切れの車を売却しようと考える人は少なくありません。
しかし、「車検が切れた車は本当に売れるの?」「買取市場で需要があるのだろうか?」と不安に思う方もいるでしょう。車検切れの車の買取事情について、次で詳しく解説していきます。
車検切れの車でも売却可能!
結論から言うと、車検が切れた車でも買取は可能です。車検が切れていても、車の価値を決める要素が多岐にわたるため、相場より大幅に減額されるケースはほとんどありません。
そのため、「車検切れだから売れない」と心配する必要はなく、ほとんどの車が買取対象となります。売却を検討している場合は、車の状態を確認し、適切な査定を受けることをおすすめします。
車検切れの車でも売却が可能な理由
車検切れの車が売却が可能な理由には、以下のようなものがあります。
車の状態が良好
車検が切れているかどうかは、車自体の価値に直接影響を与えるものではありません。
査定は主に、車種、年式、走行距離、エンジンや外装の状態が評価の対象となります。例えば、エンジンが正常に稼働しており、定期的なメンテナンスが行われている場合は、車検が切れていても高い査定が期待できます。
また、外装や内装が良好な状態であれば、再販価値が高まるためさらに評価が上がります。
しかし、車検切れの場合は、現時点での車の状態が確認しづらいと判断され、査定額がやや低くなる可能性があります。
そのため、過去の整備記録やメンテナンス履歴がある場合は、査定時に提示することが効果的です。これにより、車の良好な状態を証明でき、車検切れであることによる査定額への影響を抑えられます。
整備や車検の手配が可能
多くの買取業者は、自社内で車検を通したり、整備を行ったりする体制を整えています。このため、車検が切れていることが理由で買取が難しくなることはほとんどありません。
特に大手の買取業者や中古車販売店は、自社整備工場を持っていることが多く、部品交換やメンテナンスを効率的に行うことで再販に適した状態に仕上げることが可能です。
個人で整備や車検を通す手間やコストを考えると、業者にそのまま売却する方が合理的であることが多いと言えるでしょう。
中古市場や部品需要が豊富
車検が切れていても、車の部品には一定の需要があります。特にエンジン、タイヤ、トランスミッションなどの主要部品は高い価値を持っており、修理やメンテナンスに利用されるため、車検の有無に関係なく評価されます。
また、部品取り専用の車として利用されるケースも多く、稼働していない車でも需要があります。
さらに、車そのものをスクラップとして素材に再利用する需要もあります。車体の鉄やアルミなどの金属は再生可能な資源として取引されるため、部品としての価値が低い車でもスクラップとしての価値が評価される仕組みです。
こうした需要の多様性により、車検切れの車でも買取が成立するのです。
海外輸出の需要
日本の中古車は、性能や耐久性の高さ、メンテナンスが行き届いている点から、海外で非常に高く評価されています。
特に車検が不要な国や地域は、日本の車検制度が適用されないため、車検の有無が買取に影響することはありません。
そのため、車検切れの車でも問題なく取引が成立します。こうした国々は、車の状態や稼働の有無が重視されるため、日本で車検切れとなった車でも十分な需要があります。
車検前の売却は損する?
車検前の売却は必ずしも損するわけではありません。車検には費用がかかるため、車の状態や査定額次第では、売却する方が妥当なこともあります。
車検を通さずに売却する方が良いケースとして以下の通りです。
- 車検費用が高額になる場合
- 修理費が査定額を上回る場合
- 買取を急いでいる場合
車検を通すべきかどうかは、整備費用と買取査定額のバランスを十分に比較して判断することが大切です。
車検にかかる費用と売却後の利益を計算し、どちらが得策か事前に業者に相談したら良いでしょう。
車検切れの車を売却する注意点

車検切れの車は、道路運送車両法に基づき、公道を走行することが禁止されています。
車検が切れた状態は、整備状態や安全性が確認されていないとみなされるため、走行すると違法となります。
また、自賠責保険も失効していることがあり、この場合はさらに重い罰則が科される可能性があります。
車検切れの車は自走ができないため、多くの買取業者は積載車やレッカーを用意して対応しています。
ただし、引き取り費用が査定額に影響することがあるため、事前に業者に確認しておくことが大切です。
これらの注意点を理解し、最適な方法で車検切れの車を売却しましょう。
関連記事:車検切れの罰則と車検切れの対応方法
車検切れの車を売却する方法
車検切れの車を売却する際には、公道を走行できない制約があるため、通常の売却方法と異なる点に注意が必要です。
以下に代表的な売却方法を紹介します。
出張買取
多くの買取業者が提供する出張買取サービスは、車検切れの車を売却する際に最も便利な方法です。業者が自宅まで来て査定を行い、その場で引き取りまで対応してくれるため、手間がかかりません。
さらに、出張査定費用や引き取り費用が無料で対応してもらえるケースもあり、費用を抑えられます。
ただし、一部の業者は、引き取り費用が査定額から差し引かれることがあるため、事前に確認することが大切です。
仮ナンバーの取得
市区町村役場で仮ナンバーを取得することで、一時的に公道を走行できるため、自走して業者に車を持ち込むことが可能です。
仮ナンバーの利用には車検証、自賠責保険証明書、有効期間中の自賠責保険への加入が必要です。
ただし、仮ナンバーは最長で5日間しか使用できず、申請したルート以外を走行すると違法となるため、利用時には注意が必要です。
個人売買
オークションサイトやSNSを利用して個人間で売買する方法もあります。直接交渉ができるため、買取業者を通さず高値で売れる可能性があります。
しかし、車検切れ車の引き渡し方法や、書類の準備、取引のトラブル回避など、自分で対応すべきことが多く、リスクが伴う点には注意が必要です。
これらの方法を比較して、自分の状況に合った方法を選ぶことが、車検切れの車を効率的に売却するポイントです。
車検切れの車を売却するのに必要な書類
車検切れの車を売却する際には、以下の書類を準備する必要があります。これらが揃っていないと手続きが進まないことがあるため、事前に確認しましょう。
車検証
車の登録情報を確認するための必須書類です。これがないと車の所有権が証明できず、売却手続きが行えません。
なお、車検が切れている場合でも、車検証自体は有効です。
車検証に記載された情報(車台番号、所有者名など)が車の登録を証明するため、車検の有効期限にかかわらず、その内容が最新の車検証が売却時には必要となります。
ただし、紛失している場合は再発行が必要です。普通車の場合は、最寄りの運輸支局(陸運局)、自動車検査登録事務所で、軽自動車の場合は最寄りの軽自動車検査協会で手続きを行いましょう。
お近くの運輸支局(陸運局)・自動車検査登録事務所はこちらから
軽自動車検査協会は、こちらから
関連記事:車検証を紛失したら再発行はできる?手続きや費用について徹底解説
自賠責保険証明書
車検切れの場合、自賠責保険が失効していることもあります。自賠責保険は法律で加入が義務付けられているため、未加入のままでは公道を走行することができません。
業者に引き取ってもらう場合は、車を移動させる必要がないため、自賠責保険が切れていても買取は可能です。
買取手続きの際には、自賠責保険証明書が必要となるため、保険が切れている場合でも証明書は紛失しないように保管しておきましょう。
保険会社に再発行を依頼できます。事前に業者に相談し、手続きに必要な書類を確認しておくとスムーズです。
自動車リサイクル券
車購入時に車リサイクル料を支払ったことを証明する書類です。
このリサイクル料金証明書は、廃車時や売却時にリサイクル料金が既に支払われていることを確認するために必要となります。
自動車納税証明書
自動車納税証明書は、自動車税が納付済みであることを証明する書類です。
これがない場合、買取手続きに支障をきたすことがあるため、納付状況を確認しておきましょう。紛失した場合は再発行が可能です。
普通自動車の場合は管轄の都道府県税事務所、軽自動車の場合はお住まいの市区町村役場が一般的な窓口となりますが、詳しくはお住まいの自治体にご確認ください。
実印・印鑑登録証明書
売却手続きでは、所有者確認のために実印と印鑑登録証明書が求められます。
※軽自動車の場合は不要
委任状・譲渡証明書
これらは業者が用意することが多いため、内容を確認した上で記入・提出してください。
※軽自動車の場合は不要

車検切れの車を高く売る方法
車検が切れている車でも、いくつかのポイントを押さえることで、査定額を大きく下げることなく、高値で売却することができます。
以下の方法を実践することで、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。
なるべく早く売却する
車の価値は、時間が経つほど低下する傾向があります。特に年式が古くなるほど市場価値が低下し、査定額にも影響が出やすくなります。
さらに、モデルチェンジや新型車の登場により、需要が下がる可能性もあります。
車検が切れたことに気づいたら、できるだけ早めに売却の準備を進めることで、価値の低下を最小限に抑えることができます。
きれいな状態にする
車の外装や内装を整えることで、見た目の印象を良くし、査定額アップにつなげることができます。
特に車内の臭いやシートの汚れを取り除き、外装に傷や汚れがある場合は可能な範囲で清掃しておくと良いでしょう。
小さな手間をかけるだけで、業者に好印象を与え、車の価値を最大限に引き出すことができます。
車検切れの車を売る際に業者と交渉するポイント
車を高く売るためには、事前の準備はもちろんのこと、実際に業者と交渉する際のポイントも押さえておくことが重要です。
交渉と聞くと構えてしまうかもしれませんが、相手もプロなので、非常識なことをしない限り、嫌な顔をされることはありません。
いくつかのポイントを押さえることで、交渉を有利に進め、より高い査定額を引き出すことができるでしょう。
自分が希望する買取価格を先に伝える
最初に自分が希望する買取価格を伝えることに、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
しかし、希望価格を伝えることは、交渉をスムーズに進めるために重要です。
著しく相場を超える金額を伝えることは避けるべきですが、常識的な範囲内であれば、積極的に希望を伝えるべきです。希望価格が分からないと、交渉が先に進まない可能性があります。
売却の意思を示す
買取業者に査定を依頼する際は、本気で売却する意思を明確に伝えることが大切です。
売却意欲を伝えることで、業者も競争意識を持ち、より良い査定額を提示してくれる可能性が高まります。そのため、複数の業者に査定を依頼して条件を比較するのが効果的です。
車検切れの車の買取先
車検切れの車を売却できる主な買取先を以下に紹介します。それぞれの特徴を把握し、自分に合った方法を選びましょう。
ディーラー
新しい車への買い替えを検討している場合、ディーラーに下取りに出すのが一般的です。
手続きがスムーズである点がメリットですが、買取専門業者に比べて査定額が低くなることが多いです。また、ディーラーは車検切れ車の再販を積極的に行わないため、減額されることもあります。
中古車の販売業者
中古車市場に強い業者の中には、車検が切れていても買取後に整備・販売するルートを持ち、高く評価するケースがあります。
ただし、基本的には車検が残っている方が査定額が高くなる傾向があります。
より良い条件で売却するには、複数の業者に査定を依頼し、出張査定やオンライン査定を活用して比較することがポイントです。
また、一括査定サービスを利用すれば効率よく高値を引き出せる可能性がありますが、業者からの連絡が増える点も考慮して選ぶと良いでしょう。
廃車買取業者
車検切れで年式が古かったり、走行不能な状態の車は、廃車買取業者が適しています。
これらの業者は、車を部品として再利用するため、エンジンやタイヤなど、価値のある部品を高く評価します。
特に、希少な車種や人気の部品を搭載した車であれば、高額査定も期待できるでしょう。
廃車買取業者の大きなメリットは、廃車に関する煩雑な手続きをほぼ全て代行してくれる点です。通常、廃車には車の運搬、解体、陸運局での手続きが必要となり、それぞれに費用が発生します。
しかし、多くの廃車買取業者は、これらの手続きを無料で代行してくれます。専門知識がなくても、安心して廃車の手続きを任せられるため、気軽に処分を依頼できるでしょう。
まとめ
車検が切れている車でも、売却を諦める必要はありません。正しい手順や必要書類を準備し、適切な買取業者を選べば、高額査定を引き出すことが可能です。
また、車検を通さずに売却する方が手間やコストを削減できるケースも多く、早めの行動が大切です。
関連記事:廃車買取の相場はいくら?高額売却のコツや廃車手続きなどを徹底解説
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この記事の監修者
澤井 勝樹
「株式会社はなまる」監査役。1975年生まれ。10年近く会計事務所で経理総務全般の経験を積みながら、税理士、行政書士登録。その後、IT系ベンチャー企業のIPOの準備に携わるなど活動。現在はインターネットとクルマの可能性を世の中に伝えたいとソコカラコラムを執筆中。家族・食べること・愛車のセレナが大好き。おもに廃車の手続きや税金に関するコラムを執筆している。
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